ワイヤレス充電式電動キックボード実証実験

2024/01/14 00:02(公開)
ワイヤレス充電器に車両を置くだけの給電スポット=豊橋駅南口広場で
社会実装見据えて豊橋市とパワーウェーブ

 豊橋市と豊橋技術科学大発スタートアップ「パワーウェーブ」などは13日、ワイヤレス充電で動く電動キックボードなどを使った市中心街での実証実験を始めた。まちなかの回遊や給電技術の向上に生かす。関係者らが豊橋駅南口広場でセレモニーを開き、将来の社会実装へ向けて成果に期待した。
 2月12日までの実験では、電動式5台を含む10台のキックボードを有料で貸し出す。特徴となるワイヤレス給電は、従来の車両のように充電時のコンセント接続やバッテリー交換が不要。送電機能を持つ板状の充電器から、車体側の受電装置へ高周波を応用して電気を送る。枠内に置くだけで充電できる使い勝手のよさで普及を図る。
 実験期間中、南口広場や市役所など中心街の4カ所に充電拠点を設ける。専用の課金アプリに登録すれば30分200円で利用できる。16歳以上なら運転免許不要。
 この日は阿部晋士社長と浅井由崇市長、車両やシェアサービスの知見などを提供する共同事業者らが社会実装の意義などを説いた。
 阿部社長は「充電のいらない電動モビリティーを実現させるための第一歩だ」と語った。浅井市長は「可能性を秘めた試みだ。利用者にはまちの回遊の楽しさも知ってほしい」と期待した。
 近くに住む杉浦こころさん(25)は「車の免許もなく、とても関心があった。遊び感覚で使えるのが楽しみ。市電と合わせれば行動範囲も広がると思う」と喜んだ。
【加藤広宣】
実験成功に期待する阿部社長(手前左)、種田憲人副社長(同右)ら関係者
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