豊橋市出身でホラー作家の藤白圭さんは、河出書房新社から短編集「意味が分かると怖い話(意味怖)」を出している。シリーズ3部作は累計40万部超の大ヒットとなった。作家になった理由、ホラーに注目した経緯、今後の目標などを聞いた。
【聞き手・北川壱暉】
-幼少期の思い出やホラーとの出合いを教えてください。
◆幼稚園から小学生までは、母がよく怪談や民話を読み聞かせしてくれました。童話はハッピーエンドで現実では起こりそうもない都合の良いストーリーが多いですが、怪談は「悪いことをするから災いが起こる」といった因果応報の物語がほとんどだったので、納得感がありました。「シンデレラ」を読んでくれたこともありましたが「王子やしゅうとと、けんかにならないのか」などが気になって、あまりのめり込めませんでしたね(笑い)。
-作家は昔から憧れがあったのですか。
◆実は昔、漫画家になりたくて、小学3年の時から集英社や講談社に作品を応募していました。当時は漫画家の高田裕三さんの「サザンアイズ」にはまっていて、まねをして描いていました。今思えば、作家活動の原点かもしれませんね。あまり国語が得意ではなく「作家の気持ちを述べよ」という問題で、担任に「直接聞いたことがあるのか」と食ってかかったがありました。
-作家を目指すきっかけを教えてください。
◆社会人になって、出張で新幹線での移動時間中に読書や仕事をして過ごすようになりました。同僚が隣で携帯小説を読んでいたことがきっかけで、小説の投稿サイト「エブリスタ」にはまりました。当時、私の大好きなアマチュア作家岡田伸一さんの「奴隷区」が、携帯小説の「エブリスタ」の大賞を受賞し、書籍化するというニュースを見ました。「みんながスターになれる場所」という言葉にひかれ、試しにコンテストに応募することにしました。
-結果はどうでしたか。
◆1次審査は通りましたが、2次審査落ち。自分の実力のなさを思い知りましたね。そこで始めたのが、X(Twitter)に140文字のホラー小説を投稿する「短ホラ」です。
(続きは本紙でお楽しみください)
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1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。
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