公共交通の運転手不足が深刻

2024/07/21 00:00(公開)
一部で減便や繰り上げが始まった路線バス=豊橋市内で
豊鉄バスが豊橋市内4路線の減便開始

 路線バスやタクシーなど公共交通網の担い手不足が深刻化している。働き方改革で4月から運転手の労働時間規制が強化され、慢性的な人手不足へ影響が心配される。東三河5市町で路線バスを運行する豊鉄バスは20日から豊橋市内4路線の減便を始めた。市は公共交通維持へ向け、事業者と連携して志望者の支援にも取り組む。
 豊鉄バスは市内を走るレイクタウン、二川、石巻金田住宅、飯村岩崎の4路線で平日10本、休日9本を減便した。ダイヤ改正で最終便時刻も3~46分繰り上げ。時短幅が最大のレイクタウン線「大清水駅前」発の最終便は午後8時19分に繰り上がった。

業者と連携で市も志望者支援

 慢性的な人手不足を受けて豊橋市は、2019年度から運行事業者と連携で採用支援策に取り組む。昨年度まで説明会中心だったが、今年度から自動車教習コースがある市産業人材育成センター(神野新田町)で「運転体験会」を開いた。11人がタクシーやバスのハンドル操作を体感した。
 市内で接客業を営む古村恵子さん(54)はバス運転手を希望。「視界が広さや大きなハンドルなど感覚が異なるが、楽しく運転できた。将来は高速バスの運転にも従事したい」と語った。
 自動車販売業から転職を目指す市内の小田枝美さん(49)は「父は路線バス運転手で幼少時から関心はあった。車好きでタクシーにも興味があるので両方体験した」と志望動機を語った。
 豊鉄バスの白井良充取締役は「路線バスは毎年約10人を採用するが、高齢などを理由に同程度が退職するので常に30人ほど足りない。女性や在留外国人2世なども有望な人材。幅広い採用方法と環境整備で確保につなげたい」と話した。
 体験会の希望者には26日から始まる3回のサポート講習も開き、キャリアデザインやビジネスマナー講習のほか、コンサルタントの個別面談などを提供。8月中旬以降の事業者面接へのエントリー会も催す。
【加藤広宣】
バスの運転を体験する業界志望者=豊橋市産業人材支援センターで
タクシーの搭載機器の使い方を教わる参加者
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