成章高校、豊橋商業高校、豊川工科高校の県立3校が、「第43回全国高校弓道選抜大会」(25日から三重県四日市市)の団体戦に出場する。東三河から3校出場するのは初。それぞれの注目選手を取材した。
豊川工は男子団体で出場。全国選抜は8年ぶりだ。立役者となったのは川又巧馬さん(2年)。小澤佑太教諭が「時間さえあれば弓道のことばかり考えている」と苦笑するほどだ。
2年夏までは並の選手だった。夏のインターハイ県予選では8射中5射で予選敗退。チームを出場に導けなかった。「練習では当たるのになぜ」。そこで始めたのが動画での研究だ。自分の射を動画撮影し、練習と本番を比べた。すると、本番では緊張しすぎて体が震え、フォームが乱れていたことに気がついた。「そこからは練習あるのみ」と川又さん。1・5倍に練習量を増やし、射の形を体に覚え込ませた。「徐々に緊張しなくなった。『これだけやったんだ』と自信を持って臨めるようになった」。11月の県予選では2次予選2位で出場を決めた。川又さんも8本中7本を当てた。本番に向けて「いつも通りの射で」と話している。
成章は女子団体で県1位となり出場を決めた。河邉夏帆主将は「個性あふれるチーム」と話す。「勢いがあった」と予選では全勝で本大会の切符を手にした。
その源は宮川花梨(1年)だ。高校から始めて半年弱でのメンバー入りに、堀江真太郎顧問は「こんなの初めてですよ」と驚く。「かっこいい」と始めた弓道だが、10㌔以上の弓を支えるための筋力トレーニングに「予想以上にきつかった」と回想する。夏からは実際に弓を引くようになるが、5割を下回った。地道に努力し、分からないことがあれば何でも経験者に聞いた。
取り入れたのが「ゴム弓」。練習の合間に取り組んだ結果「気づいたら手から弓が離れる感覚に」。大場民治コーチから「フォームがきれいだ」と言われ「いけるぞ」と手応えをつかんだ。県予選では20射中18射を的中した。「気負い過ぎず全国行けて良かったと思える大会に」と話した。
豊橋商業は予選2位で本大会出場を決めた。分岐点は2次予選の成章戦。結果は5対10で大敗だった。清田麗愛主将(2年)は「全然当たらず『もう無理かも』と落ち込んだ」と話す。立ち直れたのは成田義雄コーチの一言だった。「射込み(準備)だから」。「この一言で吹っ切れた」との言葉通り、本大会出場をかけた豊橋南戦で勝利し、念願をかなえた。「コーチが4人いるのはありがたい。何としても優勝を目指したい」と意気込む。
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1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。
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