新たな地域資源の掘り起こしを図る「にっぽんの宝物JAPANグランプリ」で、田原市内の農家と飲食事業者のチームが提案したかんきつ類「フィンガーライム」と関連商品がグランプリに選ばれた。大阪・関西万博の会場で6月21日に開かれる「ワールドグランプリ」に出場する。
フィンガーライムはオーストラリア原産のかんきつ類で、赤や黄などの果肉はキャビアに似ている。レモンやライムのように果汁を調味料としたり、オードブルとして活用される。
世界大会に出場するのは、市内で農業を営む鈴木豪さん(37)と亜紀奈さん(40)夫婦、キッチンカー経営の藤井恵美子さん(63)。フィンガーライムと昨秋に共同で商品化した「フィンガーライムクラフトコーラ」で臨む。コーラはパッションフルーツやハイビスカス、ココナッツ風味の3種類ある。
菊農家の鈴木さん夫妻は3年前から、商品展開が可能な作物にフィンガーライムを選んだ。同じ赤羽根町で活動する藤井さんと商品化や活用方法に知恵を絞った。
藤井さんは「加工時の果肉の色落ちを補うにはクラフトコーラが最適だった。スパイスや天然の香りが特徴で、鈴木さんと細かな調整を重ねた成果」と振り返った。
3人は地域セミナーでのマッチングや愛知大会を経て、今年2月の全国大会「新領域部門」でグランプリ。ほか9部門44組の国内代表として、世界各地の審査員に商品の魅力を伝える。
炭酸割りやヨーグルトソース、オリーブオイルと混ぜたサラダドレッシングにもできる。標準価格は100㌘で3150円(税込み)。ホテルなどのレストランが主な販売先だが、今後は幅広い消費者に手が届く価格を目指し、量産化につながる認知向上を図る。
豪さんは「万博会場でフィンガーライムを提案できてうれしい。世界が注目する中で飛躍のきっかけにしたい」と意気込んだ。
「にっぽんの宝物」は生産者と事業者が協働で地場産品を磨き上げる資源発掘プロジェクト。16年から国内外の大会が始まり、今回の世界大会は万博に合わせて国内での特別開催となった。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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