「一緒に甲子園の舞台で戦いたい」。昨春、豊橋中央の松井蓮太朗選手と、横浜の主将阿部葉太選手が交わした「男の約束」の実現に一歩近づいた。
2人は中学時代に「愛知豊橋ボーイズ」で一緒にプレーした。3年時、主将の阿部選手は不動の中堅手だった一方、松井選手は一塁、左翼、捕手などさまざまなポジションを任され、中心的選手とは言えなかった。阿部選手について「このままじゃ駄目だと火をつけてくれる存在だった」と振り返る。正捕手に成長した今でもその気持ちはも変わらず、阿部選手率いる横浜が今春のセンバツ優勝を果たすと「負けられない。今度は自分の番だ」と気持ちを高ぶらせた。
豊橋中央が初の県大会決勝を戦っていた27日、春夏連覇を狙う横浜も同時刻に甲子園出場を懸けて東海大相模との一戦に臨んでいた。結果は11対3。一足早く優勝を決めた。一方の豊橋中央は、タイブレーク制の十回、両者無得点に終わり、十一回。無死満塁で松井選手に打席が回ってきた。「力まず、まず一本打とう」と言い聞かた。5球目の真ん中低めのカーブを捉えた打球は中前へ。2点適時打となった。「萩本将光監督はじめ皆が打たせてくれた」とベンチにガッツポーズ。試合後は萩本監督やナインと抱き合い、顔をくしゃくしゃにして涙を流した。
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1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。
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