耳を聾するほどの蝉しぐれが響く8月になりました。夏休みを満喫中の学生の皆さんは、まだまだこれからと思っているとあっという間に休みは終わってしまいます。私の頃と今を比較すると夏休みの過ごし方は大きく様変わりしました。これは社会や教育、家庭のあり方や価値観の変化のためですが、変わらないのは非日常を楽しむ本質と、休みは特別で自分の時間を大いに持てる貴重な期間ということです。この休みという余白をどう使うかで今後の展開は違ってくると思います。是非有意義に過ごしてもらいたいです。
以前日本海海戦の記事を載せましたが、今年は終戦から80年目の夏を迎えます。太平洋戦争は成功体験を忘れられずに過去の戦争をそのまま参考にして、銃剣突撃主義と大艦巨砲主義で突入しました。私は以前江田島の第一術科学校を見学しましたが、秋に再度訪問する機会を得ました。一回目の訪問時に教官から二度と戦争を起こしてはならないが、あの頃の教育や精神を今の時代に活用出来たらもっと世の中は良くなると確信していると話されたのが印象深いです。
例をあげると旧海軍では5分前精神を徹底的に叩きこみました。何事も予定時刻の5分前には「ビー・レディ」が鉄則でした。そのため学校でも5分前に生徒たちが整然と並び、一挙一動乱れず全てがそろっている朝礼は圧巻でした。
娘が留学時に教授から実践するように言われたのは「平時はアフター・ユー」(お先にどうぞ)で、「有事はフォロー・ミー」(われに続け)でした。これは海軍士官のモットーである「平時は紳士たれ、有事は武人たれ」と同じです。英国は今でも士官と紳士は同義語ですし、いつの世も率先垂範が大切ですね。
私も見学後、この気品ある香りを身につけ気品ある人になろうと努力中だが、香りは人間の品格と合致したときにはじめて輝くものだと思います。だからまずは毎日の口癖の「暑ぢぃ~」は言わないようにします。これからも暑い日が続きます。くれぐれもご自愛ください。
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