豊橋市議会で新アリーナ計画を推進する市議有志が4日、市役所で記者会見し、事業概要や疑問点をまとめた啓発チラシについて説明した。市議らは「より多くの市民に正しく理解してほしかった」と意図を示した。市内全域へすでに配布を始め、3月から住民説明会も開く。質疑内容を専用ホームページで随時更新し、建設的な議論につなげたい考えだ。
啓発チラシは計画推進派の自民、公明、まちフォーラム、とよはしみんなの議会の4会派の市議27人で作った。
「新アリーナについて考えよう」と題した啓発チラシはタブロイド判4㌻。表紙は計画概要や過去の経緯などを掲載。見開きの中面は「ビフォー・アフター」とし、公園東側エリアの空撮写真を下敷きに、経年劣化が進む各種施設の現状と、計画で変わる新アリーナと周辺のイメージを示した。最終面は市民らの疑問の声を抜粋したQ&A方式の解説や、計画中止に伴う影響を盛り込んだ。
制作の中心となった伊藤哲朗氏(自民)は「正確な情報で正しく理解するきっかけにしたい」とした。古池もも氏(みんな)も「世間にはデメリットを強調した反論もまだ多い。アリーナに対する民意も踏まえ、建設的な議論にしたい」と前向きに語った。
新アリーナ計画を巡っては、長坂尚登市長が契約解除を公約に掲げている。山本賢太郎氏(自民)は「説明会では賛否両方での議論も想定している。12月の市議会では住民投票条例案を取り下げたが、市側も前提となる公平で公正な情報発信の難しさを挙げている。かみ合った議論が必要」との認識を示した。
住民説明会は3月8日午後2時の市総合体育館を皮切りに、全域6カ所で開催。詳細はチラシかホームページで。
購読残数: / 本
愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
週間ランキング
日付で探す