東三河広域経済連合会は17日、豊橋市のホテルアークリッシュ豊橋で「東三河ものづくり大賞」の表彰式を開いた。手筒花火の紙管切断装置の開発で「堀江・設計事務所」(同市多米東町1)、化粧品などに応用する地場産植物エキスと独自の抽出法を開発した「Waphyto(ワフィト)」(同市植田町)を大賞に選んだ。
堀江・設計事務所の切断装置は、直径の異なる4種類の紙管を切断できる。孟宗竹に替わる手筒製造を担っていた山形県のメーカーが廃業、豊橋煙火が引き継いだが装置の老朽化を機に同事務所が再開発に携わった。
筒の切断工程では特許技術「内側固定方式」を採り入れ、切断後も回転軸から筒が落ちないよう工夫した。回転刃物が紙管固定部分に触れず、段取りも効率化して作業員の熟練度に関係なく安全に高品質な切断が可能になった。改良切断機の技術的な視点のほか、伝統文化の維持発展への貢献度も評価された。
堀江学社長はプレゼンテーションで「今後は自動車など工業製品全般への応用も視野に入れている」と展望を示した。
ワフィトは、東三河産の機能性植物から抽出したエキスを原料に化粧品やヘルスケア製品を国内外へ販売する。特許技法「飽和水蒸気圧還流式サイクロン抽出法」を用い、植物細胞の破壊や高温による色素や成分の劣化を防いだ。
19年にブランドを立ち上げ、武蔵精密工業の出資を受けた。豊橋などの直営店やネット販売を通じ5年間で販路は国内外36カ国に広がった。森田敦子社長は「東三河には良質な土壌で高品質な植物と生産者がそろう」と地域の潜在能力の高さにも触れた。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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