「第97回選抜高校野球大会」は30日、兵庫県西宮市の甲子園球場で横浜対智弁和歌山の決勝が行われる。田原市出身で横浜主将の阿部葉太選手(2年)は、沖縄尚学との2回戦で3点本塁打、健大高崎戦では2安打を記録する好調ぶりだ。父の一彦さんは、プロ注目の強打者へと育った息子を家族4人でスタンドから見守っていた。
阿部選手は全試合3番中堅手でスタメン出場。ここまで3割5分3厘、1本塁打、7打点と勝負強い打撃でチームを引っ張っている。沖縄尚学戦では、初回無死一、三塁の好機で、相手先発の直球を捉え、右中間に今大会3号となる本塁打を放った。後半は相手の反撃にあったが、8対7で勝利した。準々決勝の西日本大府戦では、初回に先制されたが、五回に同点とすると、六回には阿部選手の左前適時打を含む4連打で3得点。5対1の逆転勝利を収めた。
準決勝は、前大会優勝の健大高崎。阿部選手は、五回に注目の右腕、石垣元気投手の152㌔の直球を振り抜き、右前適時打を放った。このままリードを保ち、5対1で決勝進出を決めた。
この一打は、前日に父とのメッセージが鍵だったかもしれない。石垣投手との対戦を待ちわびていたと聞いた一彦さんが、前日にLINEでこう送った。「石垣君狙い球絞ったらきっと打てるよ、力まず打てよ」。それに対し、阿部選手は「まあ頑張るわ」と返した。一彦さんは「緊張していたと思うが、見事な一打だった」と感心した。
印象に残っているのは意外にも好守備だった。「球際が強くなった。中学の頃は際どい打球を落球することがあった。横浜で守備を相当練習したのでは」と話す。夢の優勝にあと1勝に迫り、「いつも通りのプレーをすれば勝てる」とエールを送った。
決勝は30日午後0時半時から。横浜は19年ぶりの決勝進出で、4度目の大会制覇を狙う。
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1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。
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