【豊橋新アリーナ】長坂氏がSNS運用で公私の線引きに言及 投稿は自由も慎重に判断

2025/05/27 00:00(公開)
住民投票で事業の賛否を問う新アリーナと豊橋公園東側エリア(提供)

 豊橋市の長坂尚登市長は26日の記者会見で、新アリーナと豊橋公園東側エリア関連事業の住民投票に関して、SNS投稿などの公私の線引きについて「個人の行動は自由だが、市長の発信と受けとる市民もいる。慎重に判断したい」との見解を示した。一方、個人名のX(旧ツイッター)に、計画反対を訴える就任以前の投稿を紐づけているとの指摘に「公務で発信した内容ではない」と反論した。

 

 市議会臨時会で15日に可決された住民投票条例案では、14条に市長の公平公正な情報提供を義務づけている。投票運動を規定した15条では原則自由としているが、参院選と重なる期間中は公職選挙法に基づいて制限が設けられる。

 

 中立が求められる市長の立場を踏まえ、XなどのSNS投稿は現在、市長公式アカウントを除いて公務以外の言動と位置付けている。住民投票で市長は、投票事務の執行者とされ、公務とプライベートの明確な区分が難しい立場だ。

 

 これらを踏まえ、長坂市長は「公私の線引きが難しいため身近な職員らに相談したり、前任者がどう運用していたかなどを確かめたりして判断する」とした。執行者でもある市長として言動に慎重な姿勢を示しつつ「公職選挙法でも現職市長が自由に主張できる。恐らく言動を制約する根拠法はないと思う」との認識を示した。

 

 長坂市長が「豊橋市長坂なおと」の個人名義で投稿するXのアカウントには、今月16~17日付で市議会の住民投票条例案可決を知らせる旨を投稿した。その中で市長は「自分たちのことを自分たちで決められるまちに」とのメッセージとともに、投票用紙の様式を添付し市民への投票を促している。

住民投票と情報発信について見解を述べる長坂市長=豊橋市役所で

個人Xでの情報ひもづけ「公務での言動ではない」

 

 一方、これらの投稿には、長坂市長が就任以前の昨年8月17日に更新した自身のブログがひも付けされている。ブログは2020年5月までさかのぼってひも付けられ、新アリーナ計画に反対する複数の投稿が関連付けられている。

 

 これらXでの言動と公平性の担保について、長坂市長は「ひも付けに関しては私の判断。公務ではない」と問題がない認識を示した。公私の線引きを踏まえたSNS運用について問われると長坂市長は「個人としての言動なのでコメントは差し控える。慎重に対応している」と述べた。

 

 計画賛成の市民から過去の投稿に対して削除を求める声があった時の対応には「そういう考えもあるのだと思う」と応じない考えも示した。

 

推進派市民らが新組織立ち上げ  27日に発足会見

 

 豊橋公園での新アリーナと公園東側エリア事業を推進する「新アリーナを求める会」は同日、草の根組織の「新アリーナを求める会Neo」の発足を発表した。27日に市内で会見を開き、活動方針を明らかにする。

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加藤広宣

愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。

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