悪性リンパ腫や卵巣嚢腫(のうしゅ)破裂などの病気を乗り越えた豊川市の岡村加奈さん(34)が、自身の経験を伝える活動に力を入れている。1月に豊橋市、6月には名古屋市で「ポジティブ思考と言葉で人生が輝く理由」をテーマした講演会で講師を務めた。北は北海道、西は広島県から多くの人が集まった。
10代で憧れのウエディングプランナーになり、豊橋市のホテルに勤務。約400組の新郎新婦を担当した。22歳で卵巣嚢腫破裂のために腹部切開手術を受けた。その後、エステティシャン、ゴルフショップの店員に。28歳で血液のがん「悪性リンパ腫」と診断され入院。大学病院で7カ月の抗がん剤治療を受けた。今年10月でがん細胞が体から消える「寛解」から丸5年になる。
入院中は、血液のがんで同じ病院に入院した同世代の女性5人と励まし合いながら、治療を続けてきた。抗がん剤の影響で「食べても味がしない」「口の中が口内炎だらけになる」「吐き気がつらい」という苦しい日々が続いた。髪が抜ける副作用があり、友人や知人がウイッグ用の募金をしてくれた。折り鶴と寄せ書きをもらい、人の善意を感じることができた。
入院中に人生観が変わり、特別でない日々の日常に感謝できるようになった。人生は何が起きるか分からないことを痛感し、感謝を伝えるのは後ではなく、今すぐということを実感した。
岡村さんは「昨年は一緒に闘病していた仲間を亡くしました。このことが、人生観と価値観を大きく変えるきっかけになりました。大切な仲間が生きたかった一日を生きていることに日々感謝し、生かされている意味を考えながら、命の尊さや今を大切に生きるきっかけになるよう、多くの人に私の経験を伝えたい」と話す。
7月はインターネットラジオ局「ゆめのたね」で語る。また8月は豊川市、10月は豊田市、11月は名古屋市で講演する。
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1973年生まれ、豊川市出身。建設業界に勤務後、96年に入社。2022年から豊川市を担当している。趣味は美術館巡り。ポッドキャストでラジオを聞くのも好きで、さまざまな番組を楽しんでいる。
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