豊橋市議会「多目的屋内施設(新アリーナ)と豊橋公園東側エリアの整備運営事業」に関する調査特別委員会は14日、特定事業者「豊橋ネクストパーク」から参考人を招致し質疑した。スターツコーポレーションの平出和也常務執行役員は、長坂尚登市長が主張する契約解除に「市との個別対話による解約事由に当たらない」とし、改めて合意解除できない姿勢を示した。
この日は、昨年8月の委員会で示した市の提案概要のほか、市が契約解除へ向けた協議で事業者とのやり取りを示す文書を基に質疑した。
質疑では契約解除を巡り市長が主張する特定事業契約107条1項による解除や、解約に伴う損失補償などの費用負担などに関心が集中した。
市事由の解約は事業者との個別対話91番で「災害対応、またはそれに準じる非常事態があった場合」とされている。複数委員がこの解釈を巡り質問した。
平出氏は、市長交替に伴う政策変更を解約事由とする市の主張に「個別対話91番に即し、現時点で解除事由を構成しているとはいえない」との認識を示した。
小林憲生氏(自民)は市が解約した場合の違約金想定額をただした。平出氏は「想定額は計算はしていない。想定を話すこともできない」とした。事業費の2割が相場とされる合意解除に至らなかった時の賠償金について問われるとい、「一般論として、委員が示したように事業費の2割相当だと認識している」と答えた。
諸井菜々子氏(新しい豊橋)は4月3日、特定事業契約による解除事由の見解を示した市長の通知書に対する事業者側の回答を挙げた。
事業者の回答は「市長選の結果は、当選した市長の特定の政策を正当化するものではない」としている。諸井氏は住民投票の結果はその評価対象かをただした。
平出氏は「それだけでは解除事由には当たらない。契約条項は当事者の合意で解釈すべきだ。市との合意内容は個別対話91番の通り。事業者は合意内容の客観的な解釈で判断するしかない」と見解を述べた。
ほか、防災拠点機能や事業収益の見通しなどからも質疑があった。参考人質疑に続き市への質疑もあり、やり取りは10時間に上った。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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