新城市の有志「東郷の防災を考える会」は、災害時に安否情報を伝えるA4判「無事ですクリアファイル」を作った。東郷中学校区約2700戸に配布する。
校区は市中心部から設楽原一帯、旧鳳来町境に位置する。地区内の自主防災会向けにHUG(避難所運営ゲーム)を開いた際、安否を確認する上で課題があった。すでに黄色いタオルの「たすき」を配布した集落があったが活用法が分からず普及できなかったことがあったという。
そこでクリアファイルを活用することにした。「全員無事です」と記し、災害時に屋外に示す。普段は玄関先で保管し、ハザードマップなどを入れてもらう。日本語だけでなく英語とポルトガル語も表記した。さらに使い方を知らせる動画へリンクするQRコードも載せた。
有志代表の沢田実付晴さんによると、校区には17行政区があり、区によって居住世帯は30戸~810戸と差がある。組単位では最多で約40戸ある場所もあり、安否確認に30分以上かかる可能性もあるという。「家族の無事を一目で確認できる時短アイテムとなる。ただ自治会に入っていない人に知らせるのが課題だ」と話した。
校区のうち富沢地区ではファイルを活用した安否確認訓練を計画するという。
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浜松市出身。大学卒業後、母親の実家があった豊橋市に住む。スポーツを皮切りに、蒲郡市政担当15年を経て現在新城市と北設楽郡を担当する。映画ロケの炊き出しからご当地グルメとなった「ガマゴリうどん」など、まちぐるみで取り組む姿を取材するのが好き。
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