一部の学生以外はあと1週間で夏休みが終わります。昨今の学校教育現場はわかりませんが、私の頃は全然手を付けていない宿題のことが気になりだしてくる頃でした。計画性のある生徒はもう終わっているかもしれませんが、焦っている生徒はぜひ頑張って完了してください。社会では期日を定めているものばかりです。期限を守ることは最低限のルールですし、普段から約束ごとを守る癖をつけることが大切です。世の中は小さなことの積み重ねですし、それが勝利をもたらします。
先日ある会合で会社経営者や大学教授と話しましたが、最近は多方面でハラスメントという言葉が足かせになって、教える人が教えられる人にこびているように感じる。だから聞く態度も悪いという話題になりました。私の場合でも通常稽古日以外に、特別指導日を設けると参加はするが真剣味が感じられず聞く姿勢も悪いので説明後にやらせてみても全然できない。日頃の授業態度もこうなのかもしれないと勘繰ってしまいます。
私の指導が悪く説明が下手かもしれないが、この時間に学ぼうという心があれば目や聞く態度は変わってくると思います。この心が因となって、良い師・良い友・良い環境といった縁に恵まれていきます。だからいい因を持った人はいい方向へ転がり始めるとどんどん良くなっていきます。反対に悪い因だと坂道をころげ落ちるような悪循環になってしまいます。
今はネットやAIなどで調べればすぐに答えが出る時代です。しかし簡単に検索したものは誰でも把握しています。間違っている場合もあります。安易に答えを出すのではなく学ぶ姿勢をつくることが大切です。剣道をする目的は人間形成ですし、剣は心なりと言います。
そこを間違えている風潮があると授業や指導をしていて感じます。確かに花が開くまでかかる年月と同じくらい教育の成果が表れるのは時間がかかります。しかし一度きりの人生です。人のせいにしたり逃げたりせずに、自分の弱さにしっかりと向き合い自分の弱さを乗り越えることのできる人生を切り開いてほしいです。
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