豊橋市は2026年4月から、8年ぶりに公共施設の利用料を値上げする方針を示した。4日の市議会総務委員会で説明した。物価高騰や老朽化に備える施設コストがかさみ、値上げ幅は最大2倍に上る。新たに、無料だった昼の「すき間時間」も有料にしたり、市外利用者を対象に割増料金を設けたりする。
市の説明によると、六つの福祉施設▽野外教育センターなど教育施設▽50の校区市民館と22の生涯学習センター▽観覧料などが必要な施設―などで10~100%値上げする方針だ。
今回新たに、午前と午後の料金区分で連続使用する場合、無料だった昼の「すき間時間」も占有状態とみなして有料とする。また、市外利用者の割増料金も設け、税金で賄う受益者負担以外のコストへの応分負担を求めることにした。
改定に伴い使用料が倍となる「青少年センター」の体育室は、全日利用で現在の基本使用料5200円が1万400円に、昼の「すき間時間」を含む連続利用の場合は1万2280円に増える。市外利用者は割増負担で2万4560円となる。
まちなか図書館インターナショナルスペースや二川宿の商家「駒屋」の主屋、視聴覚教育センターの研修室やプラネタリウム観覧料、校区市民館和室(前芝除く)の全日使用料なども倍となる見通し。
市によると改定は約5年ごとだが、今回は新型コロナウイルス禍を踏まえ8年ぶりとなる。前回値上げ幅は最大1・5倍増だが、コスト高騰を反映した場合、試算では対象施設の7割で現行の2倍(200%)、半数で3倍(300%)超への値上げが必要と判明したが、市民負担の激変緩和措置として、値上げ幅の上限を2倍(200%)に抑えた。
市議らは質疑で「小幅で段階的に値上げも可能では」と指摘したが、市側は「混乱回避のため1度の値上げとした」と説明した。
改定案は市議会12月定例会での可決、3カ月の周知期間を経て4月1日施行を目指す。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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