全国高校駅伝の県予選が3日、一宮市の大野極楽寺公園で行われ、女子は豊川が4連覇した。都大路の出場は4年連続16回目。「史上最弱」とささやかれていたチームを引っ張ったのは、1区の谷凪紗選手(3年)だった。
谷選手は入学時から一つ上の秋竹凛音選手(大東文化大学1年)の背中を追ってきた。1年生ながら都大路でアンカーを務めた先輩に「憧れていた」という。練習でも一緒に走り、フォーム、リズムなどを必死に学んだ。
昨年の都大路で谷選手は1区を任されたが、「全く歯が立たなかった」と区間31位。2区の秋竹選手も本来の走りにほど遠く同18位、チームも15位に沈んだ。それでも主将として笑顔を絶やさず、チームをまとめ上げる姿に「勇気づけられた」と回想する。
今春、秋竹選手から一通の手紙を受け取った。そこには直筆で谷さんらへの思いがつづられていた。今季、長距離走でインターハイ出場したのは谷選手だけだ。何度も手紙を読み返した。「伝統のある駅伝を引っ張ることに心配もあったが、凛音さんの『なぎさならできるよ』という言葉が支えになった」。
秋竹選手は、10月の全日本大学女子駅伝の1区で区間5位。テレビで見ていた谷選手は「努力しているんだなと感じた。私も全国で頑張ろうと勇気をもらえた」とほほ笑む。谷選手も負けじと県予選で区間1位になり、優勝に貢献した。「都大路で区間賞を取るくらいの気持ちで、リベンジを果たす」と意気込んだ。
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1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。
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