豊橋市の石巻山山頂の国指定天然記念物「石巻山石灰岩地植物群落」の指定範囲内にある岩石が、何者かによって破壊されていたことが判明した。市教育委員会などは、文化財保護法違反(無断現状変更の禁止)にあたるとして文化庁へ報告した。法的措置も視野に対応を進める。
昨年12月12日、県文化財保護指導委員が定例の巡視をした際に、山頂の通路上にあった約60㌢×40㌢の岩石2点がなくなっているのを見つけた。
市美術博物館(文化財センター)によると、周辺には岩石の破片が散乱し、残存する岩の一部にはハンマーなどでたたいた跡があった。岩石はもろい石灰岩で、何者かが通路の通行を容易にするためにたたき割り、その大半を崖下へ投げ捨てたものとみられる。現状復旧は不可能としている。
標高358㍍の石巻山山頂付近は石灰岩の巨大な岩塊からなり、クモノスシダやイワシモツケなどをはじめ、国内でも分布が限られる貴重な植物が根付いている。1952年10月11日に国の天然記念物に指定された。
頂上付近一帯は石巻神社の所有地で、古くから山そのものが信仰の対象となっている。今回の件は、神社や関係者も知らなかったという。地域の人に登山などで親しまれている一方で、過去にはロッククライミング、たき火、樹木伐採などがあり、その都度、注意喚起の看板を設置してきた。
文化財保護法は、天然記念物の現状を変更し、その保存に影響を及ぼす行為に対して、5年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金を課すと定めている。
市教委は今後、注意看板を設置して再発防止を図る。市文化財センターの担当者は「国民共有の財産である天然記念物であり、石巻神社の御神体という地域の信仰の対象を壊すという重大案件だ。皆さんで文化財を守っていくためにも、何が文化財なのか、何をしてはいけないのか、広く知ってほしい」と呼び掛けている。
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1988年生まれ。三重県津市出身。
地元で数年間地域紙の記者を務めた後、某ゲーム会社で企画の仕事などを経験。新型コロナウイルス禍で紆余曲折あって豊橋市で再び地域紙の記者に。地域の人に地域の良いニュースを伝えたい。
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