田原市に湧く伊良湖温泉を活用した自然塩「伊良湖塩結び」が、市内3カ所の道の駅などで発売された。遺跡や文献で伝わる製塩法と、湧き出た温泉水の二つの観光資源の融合で新たな土産品が誕生した。商品化した会社経営者の藤井恵美子さん(63)は、量産化へ向けた設備投資や作り手の育成などにも意欲を見せる。
新商品は、伊良湖温泉の配湯に先駆けた市のビジネスプランコンテスト入賞を機にプロジェクトが進んだ。市が今年度開いた「観光まちづくり実践塾」で製品化に取り組み、昨年末に許認可を受けて商品化できた。
塩づくりの方法は、伊良湖地区で古代に盛んだった「平窯(ひらがま)製塩」にならった。海水を煮詰める土器の代わりに金属鍋を用い、温泉水を配合した海水を約半日かけて煮詰める。マグネシウムやカリウムなど温泉特有のミネラル分が豊富に含まれる。海水を煮詰めただけの塩より粒が細かく、まろやかな味わいが特徴だ。
同市赤羽根町の藤井さんの食品加工施設で、20㍑の大鍋を約7時間、煮詰めて結晶化する。仕上げでしゃもじでかき混ぜて粒の粗さを整え、約600㌘の塩がとれる。
商品は1袋20㌘の税込み500円。「道の駅たはらめっくんはうす」のほか市内2カ所の道の駅などの店頭に並ぶ。
今後は製造装置を増設して量産化にも取り組む予定だ。将来的には塩づくりに関心を持つ仲間を増やし、統一規格でのブランド化も検討したいという。問い合わせは同市内の各道の駅へ。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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