JR東海は、鉄道と道路の交差部での自動車の衝突事故を防ぐため、沿線の鉄道橋梁(きょうりょう)に関する高さ制限情報をデジタルマップ上で公開した。JR西日本と「マップル」が共同で作成・公開している既存のマップにJR東海エリアの情報を追加した形だ。大型車両のドライバーらが通行可能なルートを事前に確認しやすくなる。
JR東海沿線の鉄道・道路交差部では2025年度、鉄道橋梁や防護施設への自動車衝突事故が138件発生している。施設が大きく損傷したり積載物が落下したりする事例があるほか、設備の安全確認に伴う列車の遅れなど運行への影響も生じていた。JR東海はこれまで、防護施設の視認性向上や高さ制限表示看板の設置、啓発ポスターの配布といった対策を進めてきたが、さらなる事故抑制策として今回の情報提供に至った。
今回の取り組みにより、JR東海管内全域にある1547地点の高さ制限情報が新たにマップへ加わった。この情報は、マップルが新領域のサービス体験の場として設けている「マップルラボ」のルート探索画面上=QRコード=から確認できる。
このデジタルマップは、22年9月からJR西日本の京阪神地区で先行して導入されている。同地区ではマップの普及活動を行った効果もあり、鉄道橋などへの衝突に起因する30分以上の旅客列車遅延を伴う輸送障害が、18年度の16件から25年度には5件へと大幅に減少する成果を上げている。JR東海は今回の情報拡充により、自社管内でも同様の事故抑制効果をもたらすものと期待している。
デジタルマップ上の高さ制限情報はあくまで参考情報として提供されているため、ドライバーは実際の走行時に現地の看板や道路標識、交通規制に必ず従う必要がある。
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1967年三重県生まれ。名古屋大学卒業後、毎日新聞社入社。編集デスク、学生新聞編集長を経て2020年退社。同年東愛知新聞入社、こよなく猫を愛し、地域猫活動の普及のための記事を数多く手掛ける。他に先の大戦に詳しい。遠距離通勤中。
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