蒲郡市一色町のオーダー家具工房「木工時不知(もっこうときしらず)」代表の木工作家、倉澤真さん(50)による綿ロープを使った彫刻作品「100+(ワンハンドレッドプラス)」が、国画会主催の「第100回記念国展」(4月29日~5月11日、国立新美術館)の彫刻部で初入選した。また、別作品「未完の月」も工芸部で入選した。2作品の同時入選は運営事務局でも前例が見られない快挙となった。
倉澤さんはもともと自動車製造関連のシステムエンジニアだったが、家具職人の仕事に魅力を感じ、2000年ごろに転身した。岡崎市や豊橋市で修業を積み、18年に工房を開業。昨年、初めて第99回国展に作品「水際」を工芸部に出品し、奨励賞を受賞した。
今回は100回の節目に自分なりの挑戦をしようと、彫刻部に初挑戦した。「水際」が他部門の人から「彫刻みたい」と指摘を受けたことも後押しとなった。
「100+」は、木材の人物像101体を約30㍍の1本の綿ロープでひとつなぎにし、木の個性や特徴を表現した作品。高さ25㌢、長さ20㍍、重さ17㌔。綿ロープは形原町の「稲葉製綱」が取り扱う素材を使用した。制作には半年の月日を要した。
サクラやケヤキ、クリなど計15の樹種を人種にたとえ、形がそれぞれ異なる人物像が手をつなぐ様子を表現した。分断が進む現代において、身体的な特徴を欠点ではなく個性として認め合い、大きなつながりを願うメッセージを込めた。地域の主産業であるロープを作品に取り入れることも、制作の大きなテーマとした。
倉澤さんは「今回の入選は初出展した99回よりもうれしい。これからも両部門に挑戦していきたい」と話した。
国展は1926年創立の美術団体・国画会が主催する日本最大級の公募展で、絵画、版画、彫刻、工芸、写真の5部門で構成される。今年は第100回の節目を迎えた。
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愛知県蒲郡市生まれ。2020年、地元蒲郡が好きで東愛知新聞社に入社。同年から蒲郡担当、市政や地域行事、文化など全般を取材。ドローンを使って東三河の名所を空撮したルポ「大二朗記者の空からの訪問」を不定期連載。これまで、三河大島や三河国分尼寺跡、日出の石門などを空撮してきた。ドローン技術向上のため、国家資格「一等無人航空機操縦士」を24年に取得。読者の皆さんが楽しんでもらえる記事と記憶に残る写真を掲載できるよう、日々、頑張っていきます。
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