アジアパラ大会前にテロ対応訓練 サーフィン会場周辺での有事想定 田原署や公共交通機関など

2026/07/15 04:00(公開)
防護服姿で車内の被害者を救助する消防隊員=田原市赤羽根市民センターで
防護服姿で車内の被害者を救助する消防隊員=田原市赤羽根市民センターで

今秋の「アジア大会」のサーフィン競技がある田原市で14日、公共交通機関でのテロに備えた合同訓練があった。田原署や市消防本部、豊橋鉄道などから延べ80人が参加。路線バスや運行中の渥美線を使い、有事の際の対応手順や連携について再確認した。

車外への逃れた重篤者の搬送作業
車外への逃れた重篤者の搬送作業

路線バスでは異臭対応 乗客救助や原因物質の検知・回収

 

 同市赤羽根市民センターであった訓練は、走行中の路線バスで化学物質による異臭事案の発生を想定した。乗客の避難や原因物質の検知と回収作業に取り組んだ。

 

 運転手は異変を受け警察や消防への通報、運行ルートを外れ緊急避難先で乗客を車外へ誘導。防護服を着用した消防隊員らが車内に残る重篤者の救助や、車両周辺で原因物質の検知と特定作業を進めた。

 

 回収担当の隊員は化学物質が漏れ出すペットボトルを納めたかばんを見つけて回収。バス付近には、要救助者や隊員らが浴びた化学物質の拡散を防ぐため除染用テントを設けた。

運行中の渥美線車内で不審者と相対する署員ら=三河田原駅で
運行中の渥美線車内で不審者と相対する署員ら=三河田原駅で

渥美線では初の運行中訓練 不審者通報と逮捕で協力

 

 また、渥美線では運行中の車両を使った初の訓練もあった。三河田原駅行きの下り車両で、刃物を持った不審者を乗客が目撃。車掌から豊鉄本社を通じて110番を受けた署員が途中駅で乗り込み、格闘の末に取り押さえた。

 

 大会組織委員会によるとテロを想定した大規模訓練は今回が初。猪股康博事務局次長は「競技会場の外では地元自治体の協力は欠かせない。有事の的確な対応を確認できたのは有意義だった」と述べた。豊鉄の松下明社長は「運行中車両では通常訓練と感覚が違う。より実戦的な有事対応をイメージしやすい」と振り返った。

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加藤広宣

愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。

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