豊川稲荷で72年ぶりの御開帳スタート 初日から大勢の参拝客

2026/11/02 00:00(公開)

 豊川市の豊川稲荷で1日、秘仏の「豊川吒枳尼眞天(だきにしんてん)」が入る厨子(ずし)の扉を開く御開帳が72年ぶりに始まった。初日から大勢の参拝客でにぎわった。23日まで。

 

 午前5時から始まった「御開帳大般若講式」で幕開け。正午前には、福山憲隆住職をはじめ僧侶、雅楽隊の25人による境内の行列があり、特別なご祈とうである「大般若祈とう」が行われた。参加した約150人は一人ひとり名前を呼ばれ、切り火で体のけがれを落とした。福山住職から教本を右肩に当てて功徳を授ける仏教儀礼「理趣分頂戴(りしゅぶんちょうだい)」を受け、その後、秘仏に拝礼した。

 

大勢の参拝客でにぎわう境内
大勢の参拝客でにぎわう境内
大般若祈とうを前に行列をつくり本堂へ向かう福山住職ら
大般若祈とうを前に行列をつくり本堂へ向かう福山住職ら

拝観まで2時間超の行列

 

 この日は、拝観券を購入すると触れるブロンズ像の「豊川吒枳尼眞天」までたどり着くのに2時間以上かかった。豊川稲荷役寮の草間寛之さんは「大勢の参拝客に来ていただき、感謝しています。多くの人に豊川稲荷とご縁を結んでほしい」と話した。門前商店街の店主によると、1月中旬から下旬にかけての週末のようなにぎわいだという。

 

 御開帳は、普段は閉まっている秘仏の厨子の扉を開く行事。この間に参拝すると、普段よりもご利益があるとされる。豊川稲荷では古くから午(うま)年に、御開帳をしていたが1954年を最後に休止していた。地域からの要望があったこと、2024年に新法堂を建立したことから、午年の今年に開催を決めた。30年には本殿建立100周年の大開帳を予定する。

 

 ご祈とうの予約は、土日祝日はすでに埋まっており、平日も埋まりつつある。問い合わせは豊川稲荷(0533・85・2030)へ。

商店街で行われた朝市
商店街で行われた朝市
豊川稲荷内の最祥殿にある墨絵「新鳥獣戯画」を見学する人たち
豊川稲荷内の最祥殿にある墨絵「新鳥獣戯画」を見学する人たち

 

御開帳へ 静岡から直通の特別列車

ツアー客を歓迎する商工会議所の会員ら。奥に豊川高校吹奏楽部=豊川駅で
ツアー客を歓迎する商工会議所の会員ら。奥に豊川高校吹奏楽部=豊川駅で

 豊川稲荷の御開帳が始まった1日、JR東海が仕立てた特別列車が豊川駅に到着した。駅では、豊川高校吹奏楽部が「銀河鉄道999」を演奏し、一行を歓迎した。

 

 静岡駅から豊川駅までの片道運行で「373系」の3両編成の特別列車。37人が乗ってきた。掛川駅と浜松駅を経由した。定期列車では静岡駅から豊川駅への直通運転はないが、通常は体験できない豊橋駅での構内運転を経て、乗り換えなしで移動できることがポイント。豊橋駅では乗降できない。JR東海社員によると、このような特別運転を目当てにツアーに参加した人もいるようだという。

 

 また車内では、豊川稲荷の歴史を紹介する車内放送や、豊川市の地元産品などが提供されたという。さらにツアー参加者には特典として、豊川商工会議所が発行する「豊川稲荷縁結びチケット」が配られた。豊川稲荷の門前を中心とした豊川市内の登録店舗で利用できる。

 

ホームと改札で総出の歓迎

 

 この日は豊川商工会議所の小野喜明会頭をはじめとする会員が法被姿で歓迎の横断幕などを持ってホームに整列し、駅員らとともに列車の到着を待った。アナウンスの後に列車が構内に入ってくると、吹奏楽部の60人が演奏を始めた。

 

 乗客たちは、特別列車の前部や、歓迎する人々などを撮影し、高校生らに手を振りながら改札口に向かった。

 

 改札の外では、豊川市宣伝部長のキャラクター「いなりん」と「みんなで豊川市をもりあげ隊」の会員がお出迎えした。「正面から見るとキツネで、後ろから見るといなり寿司の姿をしています」などとアナウンスされると、人々は一緒に写真を撮ったり、抱きついたりして喜んでいた。

 

 8日と23日にも運行される。

いなりんらがお出迎えした
いなりんらがお出迎えした
続きを読む

購読残数: / 本

この記事は登録会員限定です
この記事は有料購読者限定記事です。
別途お申し込みをお勧めします。
最新記事

日付で探す