豊川・財賀寺二十八部衆像4体帰山

2017/03/18 00:00(公開)
修復を終え、本堂に搬入される木像=財賀寺で
 豊川市財賀町の財賀寺(西本全秀住職)に17日、市指定文化財で、室町時代に作られた「観音二十八部衆」とされる木像4体が京都での修復を終え、本堂に搬入された。2024(平成36)年の開創1300年に向けて続けられる修復は、これで全28体中10体が完了した。
 今回、市の補助金300万円も活用して京都国立博物館内の美術院で修復されたのは、婆藪(ばすう)仙人と金毘羅王(こんぴらおう)とされる像、武人形、比丘(びく)形の4体。細かい欠落部分を復元し、腐朽菌で穴が開くなど劣化していた足元の土台も補強。国産漆での接着や色のはく落止めも施され、約1年ぶりに帰山した。
 財賀寺に伝わる全28体の木像は、関連書物から観音二十八部衆と想定されるが、確定できるまでの物証がなく、似た容姿で全33体ある「三十三応現身(おうげんしん)像」の説もある。
 今回、武人形の像が本来なら武器であるはずの手に仏具を持っていることなどから、4体すべての尊名を特定できなかった。婆藪仙人は観音二十八部衆では1体だが、財賀寺では似たような像がもう1体ある。
 修繕を手掛けた美術院工房長の八坂寿史さん(61)は「今後、他の像も修復していきながら美術史に詳しい方に知見を求めていく。尊名を確定できれば、持物(じもつ)も持たせることができて迫力も出る」と話した。(由本裕貴)
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