日本高校野球連盟は第100回記念大会となる2018(平成30)年夏の高校野球選手権大会において、愛知などの一部府県で2校が甲子園に出場する方針を決定した。愛知大会は東西に分かれて開催され、東三河勢では国府以来、43年ぶりの夏の甲子園出場に期待が膨らむ。
100年目を迎える来年夏の甲子園は、史上最多56校で行われる。毎年2校が出場する北海道、東京に加え、例年出場校の多い愛知、埼玉、千葉、神奈川、大阪、兵庫、福岡からも2校が出場。会期は8月5日から17日間で、2日に組み合わせ抽選を予定する。
愛知では前回記念大会となった2008年の第90回大会と同様、東と西に分かれて開催予定。東愛知大会のメリットは、東三河勢にとっては東邦や愛工大名電、中京大中京などの甲子園常連校と戦う必要がなくなる。08年は春の選抜甲子園に出場した成章(田原市)が、小川泰弘投手(現東京ヤクルトスワローズ)を主戦に決勝に進出。大府に1-3で敗れたが、夏の聖地にあと一歩と迫った。
1975(昭和50)年に国府が夏の甲子園に出場した際、当時のレギュラーで、現在部長を務める田中典永さん(59)は「どこも来年を見据えているはず。うちも戦力が整えばいいが、OBや地元の期待を背に全力で頑張るだけ」と話す。
また昨夏、東三河最高位の8強入りした豊橋中央には今春、来年を見越してか例年の倍以上の新入生41人が入部。90回大会では優勝候補と言われながら4回戦で惜敗しただけに、樋口靖晃監督(45)は「他の学校も条件は同じなので、チャンスとは言い切れない。100回大会も99回大会も、一戦必勝のスタイルは変えずに臨むだけ」と意気込む。
昨秋東海大会に出場し、現2年生の選手数人がレギュラーとして活躍する桜丘の今泉智之部長(36)は「チャンスが広がった。例年以上の気持ちで臨みたい」と見据える。
(由本裕貴、飯塚雪)