「剣理人倫 我外皆師」⑳「冬の体育授業の思い出」

2024/12/21 00:00(公開)

 いよいよ年の瀬。この時期は中学校での冬の体育授業を思い出します。今年は諸事情で時期が早まりましたが、毎年12月なので10年も続くと私の冬の恒例行事になっていますし、11月後半から勝手に熱男モードになります。1時間目から授業の時は、校門で登校生徒や通行の方にあいさつをされている校長先生と寸時話して道場に入ります。着替えて待っていると、元気よく生徒が入ってきます。一緒になって体を動かし、実生活でも生きるように授業の内容を工夫しながら、心もあたたかくなるよう心掛けます。

 生徒は1時間ずつ代わりますが、私は数時間ずっと裸足で道場にいるので足元から冷え、感覚もなくなります。アナと雪の女王のように全身が氷のようになり、寒さで顔がこわばります。授業で「武士は襟首袴腰」と姿勢の大切さを説明している私が寒さで猫背になったり、ふるえていたら格好悪いので忍耐の時間でもあります。授業が終わり、車内で暖房を最大にしても芯から冷えた体温はなかなか上がらないので銭湯に行きます。ニホンザルが温泉につかる写真を思い浮かべます。

 数週間の全課程が終わるとさみしいですが、昼は授業、夜は冬の風物詩「とよはしキラキライルミネーション」で会う機会もあります。少しでも学んだことを生かして頑張ってくれれば、指導者冥利に尽きますね。

 最近は公の場での迷惑行為やマナーの問題が問われています。もめ事も多く「どこに注意書きしてあるのか」とか「そんな法律あるのか」など罵声が聞こえてきますが、違法性がなければ許されるわけではないのです。法律や規則で決まっていなくても、これはできないという感覚が品格です。また規則にないことをどこまで読み取って律するかがその人の品格です。

 たまに当時の生徒に会って授業の思い出を話したり、駅の職員が「先生!」と脱帽してあいさつしてくれるので嬉しいです。みんな頑張っている、私もまだまだギアを上げていくぞという気持ちになります。五常の教えの仁・義・礼・智・信を忘れずに。

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