豊橋市出身の映画監督、中川寛崇さんが指揮し、オール豊橋ロケで制作した短編映画「あの灯(ひ)に帰ろう」(2023年)が、21日に開幕する「第2回山国映画祭」(大分県中津市)で佳作に入った。中川さんと主演俳優でプロデューサーの蔭山ひろみさんは映画祭のほか、東京都内でも上映会を企画している。
自主制作映画と地域の魅力をテーマに、市民有志らでつくる「山国で映画を観(み)る会」が23日まで開く。全国から公募した155作品から選んだコンペティションの6作品と佳作7作品を上映し、最優秀作品にグランプリを贈る。同作は21日上映する。
「あの灯に帰ろう」は豊橋の魅力を発信する映画プロジェクトで制作した。主要場面のすべてを豊橋市内で撮った。昨年3月に市内で上映会を開いた。
作品は、新型コロナウイルス禍で疲弊した飲食店を盛り上げる狙いで制作した。主人公の奈海(蔭山さん)が亡き母の残した飲食店を一人で切り盛りする傍ら、若年性認知症の姉、渚(久保田メイさん)の介助に追われる日々を描いた。
中川さんは「よりどころとなる温かい場所、大切な人を考えるきっかけにしてほしい」と見どころを語った。
5月末からは自身初の長編映画が都内の劇場で公開される。「映画祭や劇場公開で勢いのある年にして花を咲かせたい」と意気込みを語った。
蔭山さんも「『ただいま、おかえり』と言える素朴な幸せを感じてほしい。25分間の上映中だけでも、忙しい日常を離れられる作品に育てたい」と語った。
2人は今後、全国各地で上映会を計画中。5月24~26日には東京都杉並区の「高円寺シアターバッカス」で11回にわたる上映会を開く。一般と学生ほか、市内出身・在住者の「豊橋割」(税込1000円)の観賞チケットも販売する。詳細は公式SNSで。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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