蒲郡市海陽町の中高一貫校・私立海陽中等教育学校として初めて今年度全国高校総合体育大会（インターハイ）陸上競技男子１００㍍、２００㍍に出場を決めた同校６年生（高校３年生）の藤邉光源君（17）が４日、同市役所を訪れ、稲葉正吉市長に抱負を語った。「両種目ともファイナリスト（決勝進出者）になりたい」と意気込みを示した。
　同校は学校敷地内に建つ寮で中学と高校の課程６年間を送る全人教育を行っている。運動部ではアメリカンフットボール部が全国舞台を踏んでいるが、インターハイへの出場は学校創立12年では初めてとなる。
　インターハイ出場がかかった６月17日に行われた東海総体１００㍍では１０００分の２秒差の10秒80で２位、翌日の２００㍍では21秒44で４位に入り、両種目での切符を手にした。
　藤邉君は静岡県東伊豆町出身。学校生活では１日90分ほどと練習時間は少ないが、夏や冬、春の長期休暇の際に帰省し、地元の稲取高校でトレーニングを積み、頭角を現した。身長は１㍍67㌢と小柄ながら、強化合宿や記録会に積極的に出場して調整に励んでいる。
　「近年、愛知県からは１人で両種目入賞をしている人がいないため、まずは決勝に進むことを考えています」と語った。
　競技は29日に山形県天童市で始まる。稲葉市長は「平常心で競技に取り組むことができるよう大会まで万全な態勢を整えてください」と激励した。
（安藤聡）