焼却炉の故障 原因は加熱管の破断

2018/04/18 00:01(公開)
加熱管サポート部分の損傷状況(市提供)
 豊橋市資源化センター(豊栄町)の焼却炉1基が故障している問題で、市は17日、故障原因を発表した。家庭から出る「もやすごみ」を主に焼却している炉で、依然、復旧の見通しが立っていないとし、このままでは8月上旬に収集したごみがあふれるため「ごみ処理非常事態宣言」を継続、市民に分別の徹底、減量も呼び掛けている。
 市によると、3月24日午前0時45分ごろ、1号炉で熱分解ドラム(円筒状・直径4㍍、長さ34㍍)の温度センサーが異常を感知。内部でごみを約450度で蒸し焼きにしているが、急激に約1100度にまで上昇したため、停止させた。合金製の加熱管(直径10㌢)が破断し、ドラム本体の一部が損傷した。
 調査の結果、加熱管を支えるサポート部分で加熱管の一部が破れ、管内部の高温空気が漏れたことでドラム内のごみが燃焼したことから、異常高温になった。
 189本ある加熱管は全長が28㍍。全てが16㍍にわたって溶けていた。
 1月から2月上旬に実施した点検では、加熱管に異常はなかったという。
 市は、修繕方法の検討と合わせ、復旧に必要な資材の納期などを確認しているが、まだ復旧時期のめどが立ってない。
 センターには、家庭から出るもやすごみを中心に1日平均約300㌧が搬入されている。現在、残りの二つの炉を稼働させているが、処理能力は合計300㌧。目いっぱいの状況の上に、炉の点検整備の期間も必要で、このままではごみを処理できず、8000㌧の受け入れ可能なごみ集積場が8月上旬頃に満杯になる恐れがあるという。
 市は故障を明らかにした今月5日以降、生ごみ、プラスチック類などごみの分別徹底、減量を呼び掛け始めたが、ごみの量は変わっていないという。稼働している2号炉も、1号炉と同じタイプで、同様の故障も懸念されるため「状況を注視している」(市担当者)。
 ごみの受け入れができなくなる非常事態が想定され、市は今月下旬から市広報誌、回覧でも周知するなど、市民に協力を訴えている。
(中村晋也)
熱分解ドラム断面図(同)
損傷のイメージ図(同)
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