豊橋でガス漏えい想定し合同訓練

2018/08/04 00:00(公開)
歩行不能な住民を想定し救出訓練をする消防署員ら=豊橋市営城山住宅D棟で
 中部ガスと豊橋市消防本部、豊橋署が3日、解体予定の市営城山住宅D棟を使って、猛暑の中、ガス漏えい事故発生に対する合同訓練を行い、対応能力向上や連携強化を図った。
 3機関の計78人と車両11台が参加。共同住宅敷地内のガス埋設配管から漏れ出た都市ガスが、並走する下水道管に流れ込み、住宅室内に停留した事故を想定して行われた。都市ガス自体が命に危険が及ぼすことはないが、火や電気のスイッチなどで大規模な爆発を起こす危険性があることから、住民の避難や歩行不能者の救出、規制エリアの整理などの対応を強化するため実施した。
 訓練では、ガス警報器が鳴り続けているとの住民の通報を受けた中部ガスが「火をつけない」「電気のスイッチを入れない」「窓を開けて換気を」と指示。現場に駆け付けた社員らが、ガス検知器で可燃性ガスの値を一軒ずつ確認し元バルブを遮断、住民に避難を呼び掛けた。要請を受けた消防が、避難者らを誘導するとともに、強制換気などの二次災害防止措置を取った。
 2階に取り残された歩行不能な住民を想定し、はしごを使って救出する訓練も行った。警察は素早く規制線を貼り、見物人や隣接道路の整理を行った。
 消防によると、築年数が長い住宅では、事故で漏れ出た都市ガスが下水道管を伝って台所や洗濯機の排水溝などから室内に流れ込むケースがあるという。2015(平成27)年に北海道の共同住宅でガス漏えい爆発事故が発生しているが、豊橋市内では近年、同様の事故は起こっていないという。
 訓練を終え、消防本部救急課の榎本喜明課長は「的確な初動対応、関係機関との連絡を密にしてやれば、安全かつスムーズに対応ができる。各隊においては、それぞれ反省点や改善点を検討、修正を加えて実災害に備えてください」と鼓舞した。
(井嶋義典)
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