豊橋市出身で「東京オリンピック2020」女子マラソン代表の鈴木亜由子選手(日本郵政)を撮り続ける、地元写真家の津坂雅博さん(74)が20日、過去の競技などの写真をまとめた冊子「陸上競技18年のあゆみ 鈴木亜由子」を市教育委員会に寄贈した。鈴木選手の母校や図書館に配布する。
津坂さんは市職員だった2006年12月、長久手市での「第1回市町村対抗駅伝競走大会」に出場した同僚職員の応援に駆け付け、中学生区間の鈴木選手の走りに衝撃を受けたという。これを機に18年にわたり、国内主要レースなどを追って鈴木選手を撮り続けた。
自身で編集した冊子は242㌻に厳選した写真476枚を収めた。市立八町小学校や豊城中など鈴木選手の母校や市中央図書館に60冊を贈る。
特に印象深い写真として09年5月に豊橋市陸上競技場であった県高校総体東三河予選会の女子3000㍍を挙げた。時習館高では2年間故障に苦しみ、迎えた最後の夏のレースだった。
津坂さんは「前日練習で競技場のスタンドを訪ねた時、楽しそうに昼食をとる亜由子さんを見て復帰を予感した。惜しいのは、その場面を撮る勇気がなかったこと」とこぼれ話も披露した。
鈴木選手の魅力を「競技に懸ける集中力と調整力」を挙げた。「レース前の入念なアップを何度も撮ろうと試みたが至難の業だった。走り終えると普通の人に戻る。レース前後の違いにも人間的にひかる」と語った。
この日は市役所に山西正泰教育長を訪ね、同席した八町小の山本武志校長、豊城中の河合成始校長に冊子を贈った。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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