18日にあった大学入学共通テストの「地理総合、地理探究」で豊橋市と東三河地方に関する出題があった。選択した地元の受験生にとって、考えなくても「知っている」問題もあり、大きなボーナスポイントになったようだ。
「ご当地問題」は第2問の中の小問四つで、100点中計12点の配点。「愛知県の高校に通うコハクさん」たちが、地図や経済統計を見ながら豊橋市と東三河地域を調査していく内容だ。
問1は、1919年と現在の豊橋市中心部の地形図を見ながら、3人の高校生が「気づいた」内容の正誤を問う。
コハクさんは「豊橋市では第二次世界大戦後、市街地の中に位置していた軍用地が公園に変えられるなど…」とした。陸軍歩兵第18連隊と豊橋公園の来歴は地元では有名だ。
レオンさんは「飽海町の北側から豊川(とよがわ)の間の地域では、図1中の他地域よりも宅地開発が進んでおらず、遊水地としての機能をもつ治水対策の仕組みがみられる」とした。「霞堤(かすみてい)」の話で、豊橋市の小学生は3~4年で学ぶ。
そしてミイコさんの気づきは「東新町から瓦町に向かって国道1号は下り坂となっており、かつては街道であった」だった。他地域の受験生は水準点と標高点を見つけて「上り坂」が正解と判断するが、地元民は地名だけでイメージできる。
続いて、問2は「三河港臨海地区と二川・谷川地区の製造業の立地特性」。問3は「豊川用水の通水と渥美半島の農産品の変化」。問4は「東三河地域と長野県、静岡県の交流人口と移動手段」が出された。いずれも郷土の地理として中学生までに学んでしまうか、肌感覚で分かっている内容だった。
X(エックス)では豊橋市の長坂尚登市長が19日午前0時半に反応。市美術博物館は「問1は、『歩いて楽しむ吉田城』掲載の標高図と比べると、視覚的にも分かりやすい思います」とポストした。ほかにも昨年放映の人気アニメ「負けヒロインが多すぎる!(マケイン)」に言及したものや、「ついに豊橋もここまで来た」「豊橋アツイなう」などの投稿があった。
問題は19日付の大手紙や大学予備校のサイトで見られる。
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1967年三重県生まれ。名古屋大学卒業後、毎日新聞社入社。編集デスク、学生新聞編集長を経て2020年退社。同年東愛知新聞入社、こよなく猫を愛し、地域猫活動の普及のための記事を数多く手掛ける。他に先の大戦に詳しい。遠距離通勤中。
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