「剣理人倫 我外皆師」〈23〉「年明けに不易流行を考える」

2025/01/11 00:00(公開)

 新しい年が明け10日程経ちました。この時期は酷暑と並び剣道の稽古には大変厳しくつらい季節です。床は氷のように冷たく、身に着ける剣道具は冷却スーツになっています。人間はわがままで勝手な生物なので、対義するモノが恋しくなります。あの暑さには堪えましたが、私は4回目のコラムで冬になったら「つらいっす!」と書くと思いますと記しましたがその通り未熟さが露呈しました。

 

 今日は鏡開きです。正月に神や仏に供えた鏡餅を下げて食べる行事です。感謝の気持ちを神仏に示し、無病息災を祈ってお餅を食べます。武家の作法にも関係していますが、刃物で餅を切るのは切腹を連想させるので木づちなどで割り、「切る」「割る」という言葉を避けて「開く」という言葉を使用します。鏡は円満を、開くは末広がりを意味します。そしてお餅とは関係ないですが、神棚の間口は3尺6寸5分に切ってあります。この寸法は1年365日の安泰を祈ることからきています。

 

 さて年末年始はインフルエンザが猛威をふるい、高校では冬休みの部活動が全て中止になったり、道場で年末の稽古納めの日にあいさつに来る予定の卒団生が来れなくなったりと悪影響が出ました。病院はどこもいっぱいでした。帰省や旅行で駅や道路などの混雑、いつもと変わらない状況でしたが長引く物価高から近場でのんびりという人もいたと思います。

 

 それにここ数年増えていた年賀状じまいを宣言する方が今年は特に多かったです。令和も7年になると変わっていくものが増えてきました。いつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しく変化を重ねているものを取り入れていくことも大切ですね。

 

 1月の試合は、小中学生とも県大会につながる大事な予選です。試合にベストな状態で出場するためにも常日頃の稽古をしっかり行います。私は稽古納めで張り切ったら筋肉痛です。無理しても結局うまくいかない、なぜなら理が無いからです。これからは自然体を心掛けます。

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