学生が設計、製作したレーシングカーの性能を競う「学生フォーミュラ日本大会2024」(9~14日、常滑市)の電気自動車(EV)クラスに豊橋技術科学大学自動車研究部が出場する。副部長の刀谷吉徳さん(電気・電子情報工学課程4年)は「前年は途中で車が止まってしまったので、今年こそは完走したい」と意気込む。
大会にはガソリン車(ICV)とEVクラスの2部門に国内外の80チームが出場する。デザインやコスト、マシンを使ったビジネスの構想提案などをオンラインで開催。その後、コーナリングや速さやコース走行の正確性を競う「動的審査」を県国際展示場で行う。
豊橋技科大のマシンは「低伸弾道」がコンセプト。車高が低く、スピードがある。車体軽量化のため、大阪府大府市の鋼材加工販売業「大同DMソリューション」の協力で、軽く丈夫な「アルミーゴ」という素材を採用。さらに「1㌘でも軽くしたい」と、車のタイヤのボルトに挟む「ワッシャー」の周りに、小さい穴を空けるなどした。
刀谷さんは「今年は協賛社なくしては自動車を作れなかった」と話す。各種展示展に出たほか、メールや電話でアポを取り、大会の魅力やメリットなどをプレゼンした結果、60社以上が協力してくれることになった。
前回は、モーターを動かす機械が止まるトラブルに見舞われた。原因を探るため、車体の性能や強度を測る「ベンチテスト」に取り組んだ。瀬戸市の設備業「東海テクノ」が協力、通常数十万円のところを無料でしてくれた。
あらゆる装置をつなげるための高電圧に耐えられる線が必要だ。だが、そのような線は曲がらず、設計がうまくできなかった。さらに、小さい車体に装置を入れ込むことに苦労した。そこで、インターネットで大阪市内の機械系の会社に声をかけ、高電圧に耐えられ自由自在に曲がる商品を提供してもらえるようになった。さらに、車体の試行や操縦は「ISK浜名湖」のレース場を借りた。
刀谷さんは「関わってくれたスポンサーの皆さんや仲間のためにも、前年の悔しさを晴らしたい」と話した。
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1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。
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