蒲郡市内の中学校で剣道を指導してきた田中源五さん（69）＝豊川市＝の名を入れた「田中源五杯錬成大会」が22日、蒲郡市体育館で行われた。１９９０（平成２）年から毎年12月に中学１、２年生の修練の場をと行ってきたが、田中さんは60歳代で区切りを付けることにし、「平成」の元号とともに第29回をもって終幕した。
　田中さんは国士舘大学卒業後に蒲郡市内の中学で剣道部の顧問を勤めた。蒲郡中学での指導時には生徒が県大会で優勝し、全国大会に出場した。また市内の剣道部よる月２回の合同練習会を立ち上げ、現在も行われている。
　錬成大会は３年生部員が活動を終えて新チームとなってからの冬場に開催。公式戦の出場機会を得たり、次の夏の主要大会に向けてチームづくりに役立てようと企画。市内だけでなく他市の中学にも声をかけて合同で行うようになった。
　「指導者として生徒と一緒に稽古をして成長ぶりも知ることになる。各部の顧問にも知ってもらう意味もある」と田中さん。
　この日は市内だけでなく豊橋、豊川、西尾の中学から男女とも16校ずつ計１７１人が参加した。５人制で４チームごとの予選、決勝のリーグ戦で行った。
　試合後に田中さんは自ら面をかぶり胴着姿で生徒たちと練習を行った後、「蒲郡の剣道を盛り上げようと多くの人たちに支えられて大会を続けてこれた。練習から声を大きく出して普段の活動につなげてもらえれば」と生徒たちに言葉を送った。
（安藤聡）