生活習慣の改善が成績向上へ 後成塾長が語る「自律」の指導

2026/03/01 00:00(公開)
桂野さん
桂野さん

 豊川市東光町の学習塾「後成塾」塾長の桂野智也さん(50)は、「勉強習慣や生活習慣を変えることで成績を上げる」という従来の塾とは異なるアプローチで指導し、内申点アップにつなげている。その秘密を聞いた。

 

 20代の頃に大手個別指導塾に勤務した。そこではテストの点数を上げることに力を入れていた。桂野さんは、その道でも着実に成果を出していた。その中で、テストの点数を上げることに特化した教え方では、結果が出ない生徒がいることに気づいた。「しっかり教えても成績が上がらない子がいる一方で、ざっくりとした指導でも成績が伸びている子がいる。勉強する以前に、何か必要なことがあるのかと感じた」と振り返る。

 

 退職し、コンサルタントの仕事を経て、2012年に後成塾を開校した。そこで始めたのが、授業を受けない日も塾に来てもらうこと。学校の宿題などをやってもらった。「毎日塾に来て宿題をするのが習慣になると自然と成績が上がっていった。子どもたちが勉強する習慣を身に付けることが一番大切だと気付いた」と話す。

 

 当時小学3年だった長男も、内申点が低かった。なぜか。「明日の準備をしなさい」「早く宿題をやりなさい」など、指示・命令の会話が長男に対して多かったのが理由だと推測する。「脳は指示・命令され続けると退化し、生活習慣の乱れにつながっていく。それをある意味で証明したのが長男だったと思う」

 

「自律ノート」で勉強を習慣化

 

 そこで長男にも塾に毎日来てもらうようにした。最初は、整理整頓をする、人の話を聞く、姿勢を正す、感じをよくするなど、日常生活に必要なことをしてもらった。それから宿題を始めた。毎日塾に来ることで生活習慣が改善し、勉強することが習慣となり、テストの点数も大きく上昇した。

 

 塾の生徒用に「自律ノート」がある。学校の時間割、ホームルームで先生が話したこと、塾に来て必ずやること、塾からのコメント、保護者のコメントなどの欄がある。「これを活用して、日々の生活を規則正しく過ごせるように導いている。規則正しい生活ができれば、勉強することが習慣になり、成績アップにつながっていく」と解説する。

 

 その上で「今、日本の子どもたちは、学校へ行けない不登校の子が増えている。その一因が生活習慣の乱れ。まずはそこを正していくことが大切で、後成塾で取り組んでいく」と意気込む。

 

 今後は、これまでの経験を講演会などで伝えようと考えている。問い合わせは後成塾(0533・85・7500)へ。

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竹下貴信

1973年生まれ、豊川市出身。建設業界に勤務後、96年に入社。2022年から豊川市を担当している。趣味は美術館巡り。ポッドキャストでラジオを聞くのも好きで、さまざまな番組を楽しんでいる。

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