昨年3月に83歳で亡くなった豊橋市の布絵作家、杉浦捷子さんの追悼展が、設楽町小松のギャラリー&カフェ「杜のすみか」で開かれている。24日まで(水曜から金曜休み)。
古布の色柄や質感を生かしてアップリケで絵を描く「布絵作家」として30年以上活動。当地の第一人者として、国内外で発表を重ねたほか後進の指導にも励んだ。日本の古布の魅力を存分に生かした製作に加え、何度も訪れていたインドの布を使ったオリジナル作品にも力を注いだ。
「杜のすみか」の佐々木康児さん夫妻とは豊橋の住まいが近くだったことから親交を深め、ギャラリーオープン時から年1回の個展を9月に開いていた。
展示は9回目で、昨年からは遺作展となっている。佐々木さんの手持ちの作品やコレクターの協力で16点を出品。「紅富士」のほか、小魚の群れやカラスウリ、ウサギびな、バラやコウホネ、ビーツなどをモチーフにした額作品や布絵手紙、刺しゅうやアップリケを施した法被を飾った。いずれも古布の風合いが生きる、杉浦さんの穏やかな人柄を感じさせる作品ばかり。「本当にお世話になった。10回までは展示を開きたい」と佐々木さん。毎年楽しみにしているファンや教え子らが足を運んでいる。
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愛知県豊橋市生まれ。大学卒業後、校閲記者として入社。1年後に報道記者に転身した。2020年から報道部長。芸術、福祉、経済・奉仕団体などを担当する。趣味は、かなりジャンルに偏りのある読書と音楽鑑賞。思考のそっくりな一人娘と趣味を共有している。
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