豊橋岩西小事件 その後㊥

2019/07/13 00:00(公開)
学力面でも大きな影響

 豊橋市立岩西小学校で起きた元男性教諭Fによる体罰問題は、子どもたちに学力面でも大きな影響を及ぼしていた。
 授業中、怒りの矛先を向けた児童を空き教室となっていた別室に連れていき、心ない言葉を浴びせ続けたF。この間、ほかの子たちは教室で自主学習を命じられた。これが何日間も続き、小学2年で学ぶべき授業が進まなかった。
 算数では掛け算、国語では漢字…。Fによる恐怖の支配で、とても勉強に集中できる環境ではなかった。体罰を受け、一時不登校になっていた女児も3年生に進級後、勉強で壁に当たった。母親は「2年生の授業がポッカリ空いてしまった感じ」と振り返る。家庭で掛け算の九九を暗唱するなど、必死に“遅れ”を取り戻そうとした。
 Fによる体罰の発覚後、暴行を受けた子どもたちの保護者は、Fの家族から示談を持ちかけられたという。
 昨年6月、名古屋地裁豊橋支部での初公判。暴力行為等処罰法違反の罪に問われたFは「被害児童の楽しい学校生活をつらく心苦しいものにしてしまった」「心の傷を負わせてしまった」と起訴内容を認め、反省と謝罪の言葉を口にした。
 にもかかわらず、証言台に立ったFの家族は「家庭ではとても優しい人」「とても暴力を振るうような人ではない」と話し、保護者らに謝罪の言葉はなく、頭を下げることもなかった。(㊦は本紙に掲載)
(由本裕貴)
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