豊橋刑務支所で女性刑務官の成人式

2019/10/12 00:00(公開)
新成人となる女性刑務官ら=豊橋刑務支所で
新成人となる女性刑務官ら=豊橋刑務支所で
 今年度20歳を迎える女性刑務官の人生の門出を祝おうと、豊橋刑務支所(豊橋市今橋町)で11日、成人式があった。女性受刑者と向き合う刑務官たちは「まだまだ未熟な存在ですが、社会人として、刑務官として日々精進することをここに約束いたします」と決意を述べた。
 離職率の高さが課題となる女性刑務官たちの仕事への意欲につなげ、刑務官としての自覚を再認識してもらうため企画。現在、66人いる女性職員のうち新成人は8人で、11月にも式を行う。 
 この日は、制服に身を包んだ4人が参列。両親や祖父母らが見守る中、代表の女性刑務官(20)は、「豊橋刑務支所を盛り上げていけるよう努力を続けていきます」と誓った。
 三井健二支所長は、誠を尽くせば、願いは天に通じるという意味の言葉「至誠天に通ず」を紹介し「物事に一生懸命取り組んでいれば、必ず誰かがどこかで皆さんのことを見ていてくれる。苦しんでいるときは助けてくれる。誠実さを持って国民の皆さんからより信頼される人間になってほしい」とエールを送った。
 豊橋保護区保護司会の伊東敏雄副会長と豊橋市更生保護女性会の余郷充代会長が4人に花束を手渡し、佐原光一市長からの祝電も読み上げられた。
 式後、「先輩のようなかっこいい刑務官になる」「再犯、再非行がないよう、しっかり処遇できるようになりたい」などと目標を語った新成人たち。参列した母親(49)=豊川市=は「人の痛みが分かる思いやりのある大人になってほしい」と娘の晴れ姿に目を細めた。
(飯塚雪)
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