【サッカーW杯】日本、ブラジルに逆転負け 16強ならず 「由勢、夢をありがとう」ラランジャ豊川時代の恩師、雄姿見届けた宮澤さん

2026/07/01 00:00(公開)
ブラジル戦後の菅原選手と宮澤さん=ヒューストン・スタジアムで(提供)
ブラジル戦後の菅原選手と宮澤さん=ヒューストン・スタジアムで(提供)

 サッカーのワールドカップ(W杯)北中米大会で6月29日、日本は決勝トーナメント1回戦でブラジルと対戦し、1対2で逆転負けした。前半に先制点を挙げたが、後半に追い付かれ、終了間際に決勝点を奪われた。日本の決勝トーナメント初勝利はならず、32強で大会を終えた。現地では全試合に出場した豊川市出身の菅原由勢選手(26)=ブレーメン=の恩師で、「ラランジャ豊川」の宮澤淳さんがその雄姿を見届け、豊橋市内のパブリックビューイング(PV)会場でも、日系ブラジル人と日本人が熱戦を見守った。

 

悔しさは必ず成長に

 

 宮澤さんは菅原選手からチケットを贈られ、スウェーデン、ブラジルとの2試合を観戦した。敗退後、菅原選手に「お疲れさま」と声を掛けると、「見に来てくれてありがとうございました」と返事があった。「由勢はすがすがしい表情だった。サッカーが盛んでない地域から一流選手が出た。W杯は彼の夢であり、私たちにとっても夢だった。夢を形にしてくれてありがとうと言いたい」と語った。日本代表選手から恩師らに贈られる「ブルーペナント」が、サッカーチームの本拠地「ララポルト」に飾られている。そこには直筆で「サッカーの楽しさを全て教わりました。ありがとうございました。」と記されている。「彼は悔しい思いを前向きなエネルギーに変えてきた。この経験も必ず成長につなげてくれる。ずっとサッカーを心から楽しんできた選手なので、今後もさらなる高みへ進んでくれると信じている」と期待を寄せた。

菅原選手からのメッセージ付きのブルーペナント=ララポルトで
菅原選手からのメッセージ付きのブルーペナント=ララポルトで
熱気に包まれた会場
熱気に包まれた会場

「いつか決勝で日本、ブラジル対決を」豊橋のPV会場で健闘を称え合う

 

 一方、豊橋市東幸町のPV会場には、日系ブラジル人と日本人ら15人が集まった。前半29分、佐野海舟選手(25)=マインツ=の先制弾が決まると、ブラジルの人々も苦笑しながら拍手を送った。しかし後半、ブラジルが同点に追い付くと歓声が上がり、終了間際に逆転ゴールが決まった瞬間、大歓声が起きた。互いに肩を抱き合って健闘をたたえ合った。

 

 サンパウロ生まれで同町の人材派遣「ミラゲン」社長の廣田道生さん(60)は「組織的な守備は素晴らしかった。ただ後半、個の差が出た」とみる。廣田さんは1988年に豊橋へ渡った当初、日系ブラジル人らのサッカー環境は皆無だった。その後、仲間と草の根でサッカーを広め、昨年に元選手で日系3世の山中クリスチアノジエゴさんとともに「ハイジンガ・サッカーアカデミー」を設立。約30人の幼児から小学生たちを指導している。「若い世代が早くから海外と交流し、自信を持てる環境を作りたい。そしていつかブラジルと日本の決勝を」と夢見ていた。

日本の先制シュートに歓喜と落胆が入り交じる会場=コンビニヤ幸店で
日本の先制シュートに歓喜と落胆が入り交じる会場=コンビニヤ幸店で
試合終了のホイッスルで歓喜する日系ブラジル人ら
試合終了のホイッスルで歓喜する日系ブラジル人ら
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北川壱暉

 1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。

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