豊橋の「もりウインナー」 コンテストで金賞

2019/11/07 00:00(公開)
伝統あるコンテストで金賞を獲得した森さん=もりウインナーで
伝統あるコンテストで金賞を獲得した森さん=もりウインナーで
 東三河の食材にこだわり自家製ハム・ソーセージを作る専門店「もりウインナー」(豊橋市向山町)が、「第1回IFFA日本食肉加工コンテスト2019」(ドイツ食肉連盟主催)で評価が最も高い金賞を獲得した。
 100年以上続くIFFAは、3年に1度ドイツで開催される食肉加工の国際見本市。今年は、豚コレラの影響で日本を含むアジアから輸出ができず、見本市で行っていたコンテストを食品関連の機械・食材輸入販売商社「小野商事」(千葉県)が協賛し、日本大会として特別に開いた。
 全国各地から約530点の応募があり、8月下旬に千葉県であった審査では、ドイツから来日した食肉マイスターらが、IFFAの基準で見た目や食感、風味など120項目で評価した。
 50点満点にのみ贈られる金賞を受けたのは、「ベーコン」とスライスして食べる太いソーセージ「ヤークトブルスト」で、白いソーセージヴァイスブルスト」は銀賞だった。
 ベーコンは、東三河産の豚バラ肉にヨーロッパ産の岩塩を手で丁寧に刷り込み、1週間塩漬けしてからドイツ産のブナのチップでスモークした同店の人気商品。直径9㌢の円筒型のヤークトブルストは、塩漬けした豚の腕肉を粗びきにして、ピスタチオとドイツのスパイスを混ぜてボイルした。日本人向けに塩分を抑え、肉のうまみを引き立たせた。どちらも味付けはシンプル。「東三河にはいい食材があるので、その良さを生かしたい」と代表の森浩太郎さん(37)。
 豊川市出身の森さんは、大学卒業後に豊橋信用金庫へ入庫。フランス料理店を営む中学時代からの友人に触発され、ものづくりに携わりたいと28歳で退職し、5年間、神奈川県の老舗精肉店で修業、2016(平成28)年11月に豊橋市向山町の複合施設「向山フォレスタ」に店をオープンした。
 肉は地元の精肉店から仕入れ、本場ドイツの機械を使って森さんが丹念に作る。店には常時25種類ほどが並ぶ。
 11月23日でオープン3年。森さんは「いいものを作っているという自負はあったが、表彰されるものをお客さまに届けられていると分かり、安心した。よりよいものを作っていきたい」と意欲をみせる。
 ベーコンは毎週日曜に出来立てが並ぶ。営業時間は平日が午前11時~午後7時、休日は午前10時からで土曜・祝日は午後7時、日曜は午後6時まで。水曜定休。問い合わせはもりウインナー(0532・35・6676)へ。
(飯塚雪)
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