【豊橋新アリーナ】近隣住民有志が説明会要望 市へ工事情報開示も求める 長坂市長に申し入れ

2025/10/25 23:00(公開)
長坂市長に工事説明会などを申し入れた近隣住民の会=豊橋市役所で
長坂市長に工事説明会などを申し入れた近隣住民の会=豊橋市役所で

 豊橋市の「多目的屋内施設(新アリーナ)と豊橋公園東側エリア整備運営事業」について、公園周辺に住む市民団体が23日、長坂尚登市長に工事関連の情報開示を求める申し入れ書を提出した。工事期間中の安全や住環境への対応のほか、周辺地域の住民向け工事説明会を求めた。長坂市長は取材に対し「周辺地域に限定した説明会は考えていない」とし、広く市民を対象にした開催手法に前向きな姿勢を見せた。

27日の解体着工を前にあった事業説明会=豊橋球場跡で(19日)
27日の解体着工を前にあった事業説明会=豊橋球場跡で(19日)

 豊橋公園東側エリアの近隣住民らでつくる「新アリーナ事業建設工事の安全対策を求める地元市民有志の会」のメンバー5人がこの日、市役所に長坂市長を訪ねた。申し入れ書は、豊橋球場跡解体前の周辺住民向け説明会の開催▽工期中の安全や環境保全などの情報開示▽有事対応や情報共有を目的に市や事業者、住民代表らの会議体を設置―を求めている。

 

 球場解体工事は27日着工予定。これに先駆け19日と21日に開いた市民向け説明会には計約80人が参加した。

 

 説明には工事期間や稼働の時間帯、解体撤去する建物や工作物、仮囲い設置に伴う園内の駐車可能台数の減少などを盛り込んだ。伐採樹木はその手順や手法から使用機器など詳細を国との協議に基づき開示。騒音や振動を規制基準内に抑えるよう、仮囲いのデジタル表示板で随時、計測結果を可視化できるようにする。

 

 19日の質疑では、生徒児童の登下校時に工事車両の通行を避ける対応などが挙がった。市側は専門的な質問は持ち帰り、詳細確認を経て担当部署のホームページで回答する方法をとった。

 

 有志の会発起人代表の藤田茂樹さんは「球場解体着工の発表が唐突で、近隣住民向けの説明もなく不十分だ。事業者と住民の対立を避けるために申し入れた」と経緯を説明。また新アリーナ本体工事に関し、周辺住民への説明会や会議体の設置は基本設計ができる段階で設けるよう求めた。

 

 市政に関する疑問点や質問は現在、メールボックス「市長への手紙」などでも随時受け付けている。長坂市長は「今後も疑問や不明点に関する問い合わせに随時対応したい」と述べた。

 

 周辺住民に絞った説明会のあり方については「広く市民の関心がある。現状で周辺住民に限定した方法は考えていない」とした。

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加藤広宣

愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。

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