豊橋西高で「命の尊さ」実感する講演

2020/01/28 00:00(公開)
「娘を亡くしてから15年が経ち、本当の意味で命の大切さが分かった」と語る佐藤氏=豊橋西高で
「娘を亡くしてから15年が経ち、本当の意味で命の大切さが分かった」と語る佐藤氏=豊橋西高で
 豊橋署は27日、県立豊橋西高校の1、2年生383人に向けて「命の大切さを学ぶ教室」を開いた。講師に佐藤逸代・「あいち交通犯罪死ZEROの会」代表を招き、「『尊きいのち』みつめて」を聴講した。
 佐藤代表は2005年7月に当時12歳の二女を交通事故で亡くした経験から、「交通事故が他の罪より軽く扱われている」「被害者遺族への支援体制が不十分」と感じ、10年に同会を結成。講話や被害者支援活動を展開している。
 登壇した佐藤代表は「1人の命が亡くなると、たくさんの人に傷と痛みが残る」とした上で「事故から15年経って娘を守ってやれなかった自分をやっと許し、愛することができた。人を愛するには、自分を愛することが必要。この機会に命の大切さについて考え、他人を思いやる心を持ってほしい。その心が交通安全につながる」と涙ながらに訴えた。
 生徒らはメモを取りながら熱心に耳を傾け、被害者遺族の思いに直接触れることで命の尊さを痛感している様子だった。
(木村裕貴)
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