渡辺崋山「月に雁」のモチーフ画を制作

2020/02/17 00:01(公開)
「天井画の制作は夢だった」と語る髙津会長㊧と岩瀬専門員=白山比咩神社で
「天井画の制作は夢だった」と語る髙津会長㊧と岩瀬専門員=白山比咩神社で
 豊橋市にある白山比咩神社・吉田天満宮(田中善規宮司)は16日、旧田原藩の藩士・渡辺崋山が1840年ごろに描いた天井画「月に雁(カリ)」のモチーフ画を新たに制作したと発表した。同日開催の吉田天満宮例大祭で奉納した。
 天井画は1945年の豊橋空襲で焼失。数少ない記録に基づき、豊橋出身の日本画家・鈴木一正さん(55)が昨年2月から1年間かけて制作した。
 制作した天井画は、ケヤキ材を使用した縦横60㌢の板に描き、夜空に羽ばたく2羽の雁と満月が重なり合う様を表現。鈴木さんは「原画が不鮮明で復元は不可能だったが、先人の作品に思いをはせながら描いた」と語った。原画の輪郭を基に、当時の表現法と自身の画風を融合し、作品を完成させたという。
 同神社運営委員会の髙津政義会長は記者会見で「白山神社の天井には渡辺崋山が描いた国宝級の絵があったんだよ、と子どもの時に親から聞いており、天井画の制作は長年の夢だった。これから市民の方に間近で見てもらう機会をつくりたい」と述べた。
 制作に尽力した豊橋市図書館の岩瀬彰利専門員は「渡辺崋山の絵があったという事実をより多くの人に知ってもらう機会になればいい。まちの宝として残っていってほしい」と語った。
(木村裕貴)
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