女子プロレス団体「JTO」に所属する豊川市出身の稲葉ともかさん(23)と稲葉あずささん(18)姉妹による初の地元凱旋(がいせん)興行が23日、豊川市総合体育館で開かれた。会場には立ち見も出る「超満員」の542人が詰めかけ、2人の勇姿に惜しみない拍手と声援が送られた。
メインイベントのスペシャルタッグマッチでは姉妹がタッグを組み、実力者の尾崎魔弓さん、安納サオリさん組と激突。ともかさんの「一撃必殺ともか蹴り」や、あずささんの得意技「アネゴエ」がさく裂する一進一退の攻防となったが、最後は経験に勝る尾崎さんの「テキーラ・サンライズ」の前にあずささんが屈し、19分34秒で敗れた。
マイクを握ったあずささんは「楽しんでいただけましたか」と客席に問いかけ、かつて不登校に悩み「グレていた」時期があったことを明かした。「嫌なことから逃げて友達にも迷惑をかけたけれど、今日こうして豊川でプロレスができたことが一番の恩返し」と語り、見守る両親へ「産んでくれてありがとう。私の戦う姿、かっこよかったでしょ?」と語りかけると、会場は温かな拍手に包まれた。
姉妹がプロレスを志した原点は、家族旅行で訪れた沖縄の路上興行だった。交通事故でレスラーの夢を断念した母の思いを継ごうと、姉のともかさんは中学卒業直前に高校の推薦を辞退し、15歳で千葉の団体へ入門。負傷などの試練を乗り越え、空手仕込みの蹴りを武器に団体の看板選手へ成長した。その背中を追ったあずささんも中学時代の葛藤を乗り越え15歳でデビュー。昨年は姉を破り団体の頂点に立つなど、活躍している。
試合後、ともかさんが「凱旋大会、無事に終わりました。結果は悔しいけれど」と切り出すと、あずささんは「全然無事ではない。なんとか終わったね」と苦笑いを見せた。「デビュー時からの夢がかなった」と感慨深げに語るともかさんに対し、あずささんも「準備はつらかったが、この大変さがあるから終わった後の幸せがある。やっぱりもう一回やりたい」と再戦へ意欲を示した。最後は「我、天に挑み、越える!天我挑超、稲葉さん、一撃必殺ともか蹴り、ゲローおす!」の合言葉で会場を後にし、リベンジを誓った。
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1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。
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