感染症が流行するたびに全国ニュースになるマスク製造の「くればぁ」(豊橋市大村町)。今回の新型コロナウイルス禍でも、多くのメディアに取り上げられた。オリジナル高性能マスクを手掛ける同社の現状を取材した。
コロナが中国本土から感染拡大し始めた今年1月から、マスクの注文が急増した。現在も生産が追い付かない状況が続き、新規受注を止めている。
100回洗っても使える上、防ウイルス効果が期待できる高級マスク「ピッタリッチマスク」(税込み1万3200円)のみを生産販売している。店頭販売によるトラブルを避けるため、楽天などインターネット通販のみで取り扱っている。
石橋衣理社長によると、マスクの注文は新型コロナが広がる前は1日20件ほどだった。しかし、感染が始まると1000件に達してしまい、注文の受け付けをいったん止めた。
需給バランスのめどが立ち、3月2日から受注を再開した。1日に出荷できる数十枚分を毎日、受け付ける予定だったが、スタートから2秒で売り切れる日もあった。このため、再開1週間でまたしても受注停止を余儀なくされた。
販売方法を切り替え、約1カ月で生産できる約1000枚月に1度だけ受け付ける方式に改めた。それでも10分間で売り切れる。
マスクの製造担当者は約10人。注文急増でパート従業員を正社員に切り替えるなどし、勤務時間を延ばして増産に努めている。だが、すべてミシンを使う手作業で機械化が難しいため、やはり月産1000枚が限界。注文に全く追い付かない。
次回の受け付け開始日はホームページで告知するが、ゴールデンウイーク明けになる見通し。
石橋社長は「注文を受け付けてから、なるべく早く発送できるように頑張っています。購入を検討しているお客さまにご迷惑をお掛けしますが、生産体制を増強して、対応に取り組んでいるところです」と話す。
(竹下貴信)