新規感染者数など減少で愛知は解除

2020/05/17 00:00(公開)
県が示した新型コロナウイルス新規感染者数の比較資料
 国は14日、愛知を含む39県を緊急事態宣言エリアから除外した。1カ月にわたり、県は宣言対象の中でもさらに感染防止へ対策が必要な「特定警戒都道府県」となっていた。解除の理由は、東京や大阪に比べ、新規感染者数、陽性率、入院患者数とも、大幅に減少したことによる。
 15日に大村秀章知事が県の感染症対策本部会議で示した資料=図表=によると、4月11日~5月8日の各週(①4月11~17日②同18~24日③同25~5月1日④同2~8日)の新規感染者は、愛知の場合、①が66人、②が91人、③が15人、④が7人となっている。特に、4月25日以降は新規患者は1桁台で推移している。
 一方、緊急事態宣言が維持された東京都、大阪府をみると、東京が①1090人②940人③584人④495人。大阪が①379人②371人③193人④77人。人数は減っているものの、依然として高い水準で推移している。
 これについて大村知事は「愛知は、患者が急増して医療体制が逼迫(ひっぱく)した東京や大阪と状況が異なる」との認識を示した。入院者数も今月12日現在で76人にまで減少、その多くが軽症患者という状況になっている。感染経路が不明な患者も、同日現在の過去1週間の平均は1日あたり0・6人にまで減った。集団感染(クラスター)の追跡調査が奏功している。
 今後、各種の自粛要請は徐々に緩和されていくが、問題はウイルスの第2波、第3波だ。スペイン風邪(1918~20年)は、第2波、第3波の方が死者が多かったという教訓がある。大村知事は「その都度、感染拡大防止対策と社会経済活動のバランスを取る必要がある。規制を強化したり緩めたりと、機動的な対応が求められる」として、警戒している。
(山田一晶)
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