豊橋工業高が聾学校へフェースシールド

2020/05/30 00:00(公開)
フェースシールドを使った授業を見学する加藤校長ら=いずれも豊橋聾学校で
フェースシールドを使った授業を見学する加藤校長ら=いずれも豊橋聾学校で
 耳の不自由な子どもたちが授業をスムーズに受けられるように、と豊橋工業高校(加藤一史校長)が近くの豊橋聾学校(桒名清校長)に全児童生徒分のフェースシールドを寄付した。29日、加藤校長が聾学校を訪れ、実際に生徒がフェースシールドを使って授業する様子を見学した。
 新型コロナウイルスの影響でマスク生活が定着。手話などのほかに、唇の動きを読みとり会話する聴覚障害者にはコミュニケーションがとりづらい毎日が続いている。
 そんな中、豊橋工業で工業科の教諭が自発的に、使い勝手のよさそうなフェースシールドを制作。大人用に加え、小学校低学年用、幼児用と3サイズを作り分け、全児童生徒54人に配れるよう60個を学校再開までに完成させた。
 寄贈したフェースシールドは、フレーム部分が学校の3Dプリンターで作ったプラスチック製で、シート部分はラミネート加工用フィルムを使用。軽くて風通しも良く、着けやすいと好評だ。
 この日は授業見学後、生徒会長の森下華純さん(高等部3年)が加藤校長に「フェースシールドのおかげで安心してコミュニケーションがとれる。小さい子向けに作ってくれたのもうれしかった。大切に使いたいと思います」と感謝の気持ちを伝えると、加藤校長は「使ってくれてうれしい。しっかり勉強して夢をかなえて」と激励した。
 「皆がマスクをすることが、聴覚障害者にとって本当に困ることを多くの人に知ってもらいたい」と桒名校長。加藤校長は「定時制の始業式で『工業を学ぶものとして、こういう時代にどう考えていくか。今回の事を例に、今後勉強してほしい』と伝えた。全日制の始業式でも伝え、今後もできることを考えたい」と話していた。
(田中博子)
加藤校長に感謝の気持ちを伝える森下会長
加藤校長に感謝の気持ちを伝える森下会長
続きを読む

購読残数: / 本

この記事は登録会員限定です
この記事は有料購読者限定記事です。
別途お申し込みをお勧めします。
最新記事

日付で探す

虹の森 さわらび会 住まいLOVE不動産 藤城建設 光生会 蒲郡信用金庫
hadato 肌を知る。キレイが分かる。 豊橋法律事務所 ザ・スタイルディクショナリー 全国郷土紙連合 穂の国