国重文木像6体を修復 豊橋の普門寺

2020/07/10 00:01(公開)
四天王立像を修復する作業=いずれも普門寺で
四天王立像を修復する作業=いずれも普門寺で
 豊橋市雲谷町の普門寺が所蔵する国指定重要文化財の木造阿弥陀如来坐像、木造釈迦如来坐像、木造四天王立像の修理作業が始まり、報道陣に公開された。修理は1972年3月以来の約半世紀ぶり。部材の接着状況の復旧や漆箔(しっぱく)の浮き上がりを止めるなどの作業を、技師が黙々と進めている。
 計6体の木像はいずれも900年前の平安時代後期に作られたとされる。22年7月に国の重要文化財に指定された。修理は32年に初回、72年に2回目と半世紀間隔で実施してきた。染めが劣化し、虫食いなどが出てきたため、文化庁から補助を受けて修理をすることになった。210万円をかけて美術院国宝修理所(京都府)から専門員4人を招いている。修理期間は6~10日。
 半世紀前は、塗り直しなどの作業があったが、色が薄くなっていた。今回は他に、像の腕や台座など接着する部分を補強している。
 林義将住職(32)は「文化財は地域の宝。修理をして後世に伝えられるようにしたい」と話している。
 普段は収蔵庫にあり、春と秋の計5日間無料で開帳しているが、今年は新型コロナウイルス対策で4月には実施できなかった。このため、今月12日と29日に、インスタグラム「豊橋のもみじ寺 普門寺」で、オンライン公開する。
【安藤聡】
阿弥陀如来坐像での作業
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釈迦如来像
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