愛大豊橋校舎に「丸山薫」プレート

2020/07/20 00:00(公開)
丸山薫先生顕彰を考える会のメンバーらと設置されたプレート=愛知大学豊橋校舎で
 日本の現代詩に多大な業績を残した詩人で愛知大学客員教授を務めた丸山薫(1899~1974年)を紹介するプレート「丸山薫と愛知大学短期大学部学生歌『梢の歌』」が、豊橋校舎の旧短期大学本部跡地に設置された。またプレートの設置を受け愛知大学の同窓生が18日、「丸山薫先生顕彰を考える会」を設立した。
 昨年12月に短期大学部60周年事業で丸山が作詞した「梢の歌」の詩碑と紹介プレートが完成したが、スペースの関係で丸山をしっかりと紹介できなかった。新たなプレートを設置しようという機運が高まり、愛知大創設者の本間喜一先生顕彰会が中心となり、蒲郡信用金庫の協賛を得て実現した。
 プレートの大きさは縦434㍉、横584㍉で丸山の略歴を詳しく紹介する。大分市で生まれ、12歳で母親の実家である豊橋に来たことや、東京帝国大学国文学科に入学したことを伝える。
 業績では第一詩集「帆・ランプ・鴎」(1932年)で詩壇に衝撃を与え、34年に堀辰雄、三好達治とともに詩誌「四季」(第2次)を創刊し、昭和10年代の日本詩壇をリード。昭和を代表する主知主義抒情(じょじょう)詩人と称える。
 ベレー帽を被った写真、直筆の色紙を紹介するほか、丸山薫自作朗読の「帆が歌った」「ランプが歌った」など五つの詩をスマートフォンや携帯電話で聞けるようQRコードを掲出した。

「丸山薫先生顕彰を考える会」

 考える会は、越知専さん(昭和28年卒)、清水宏子さん(41年卒)、藤城佐知子さん(42年卒)、倉橋健二さん(50年大学院卒)、林桂輔さん(59年卒)の5人が発起人となり設立した。代表は越知さんが就いた。
 多くの人たちに丸山の偉業を知ってもらおうと活動するほか、愛知大へ顕彰に力を入れてもらうために働きかける。豊橋市では丸山の没後20年を記念して94年から毎年、優れた現代詩集に「丸山薫賞」を贈っている。会では、豊橋市と連携することも視野に入れる。
 越知さんは「丸山薫は、現代詩に影響を与えただけでなく、この地方の小学校、中学校、高校あわせて約60校の校歌を作詞しており、豊橋まつり音頭や鬼まつり音頭も手掛けている。NHK連続テレビ小説『エール』で知名度が高まった古関裕而のように、丸山も多くの人たちに知ってもらえるよう尽力したい」と意気込む。
【竹下貴信】
丸山薫を紹介するプレート
丸山薫
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